シカゴ筋ポジションの確認(2/9時点)
(2月9日) (2月2日) (増減)
カナダドル ▲51935 ▲52420 +485
スイスフラン ▲7268 ▲4695 ▲2573
ポンド ▲36300 ▲45018 +8718
円 43232 37245 +5987
ユーロ ▲63314 ▲87073 +23759
NZドル ▲9139 ▲8436 ▲703
豪ドル ▲5626 ▲26168 +20542
ユーロ、豪ドルを中心に、合計で56035枚がドル売り方向にシフトし、全体の3割もドルロング枚数が減りました。
この時点ではイエレン議会証言前ですが、大きく下がる株価→利上げペースの鈍化→ドル下落、という連想が進んだようです。
ドルインデックスです。
短期的には、株価との連動性が高く、過去にも株価が下がる局面で200日MAを割っています。
では、ドルが上がれば上がるほど株が上がるのか、というと無論そうではなく、ドルが強すぎると主要米国株は売られます。
今回は、「利上げが始まるぞー、ドルは上がるぞー」というステージから、「利上げは始まったけど続かないぞー」と変化したことになりそうです。
CME金利先物市場では、年末の金利が0.44%と、現状から0.065%高いだけ。
1回利上げ(0.25%)確率が、4分の1程度です。
ドルインデックスの週足です。
ドルは、日本でバズーカ第二弾が発射される少し前から上がりはじめ、80→100へと、25%も強くなりました。
これは、米国株が持続的に上昇するにはちょっと厳しい水準なので、調整が始まっているような雰囲気です。
目安としては、ざっくり上げた分の半分で90までとすると、あと5%ほど。
ドル円だと、105円程度になります。
下のグラフは、FRBのドル実質実効レートです。
2002年、ITバブルの崩壊と3.11同時多発テロによってアメリカ経済は苦境に陥り、投資資金は引きこもってしまい、インデックスは110を越えました。
グリーンスパン(~2006)は、長期に渡って緩和的な金利を採用して「マエストロ」と呼ばれ、ドル安と株高を謳歌しましたが、バーナンキに変わった2008年、インデックスが85まで下がった時点でバブル崩壊。
恐怖が市場を支配し、全てのリスクテイクポジションが巻き戻され、再びマネーが引きこもった2009年、インデックスは96。
これはある意味、レバレッジから解放されたドルの「裸の価格」とも言えそうです。
しかしながらアメリカは、景気の早期回復のために量的緩和策を採り、金利を低く抑えこんだため、ドルは再度下落開始。
2010~2012年は、日本がその犠牲になり、70円台の円高で苦しみました。
そして2013~2015年は、ご褒美に円安が認められ、今度は日本輸出産業が楽勝ハンディキャップで潤い、株高をエンジョイしました。
2002年の110は異常なドル高、2011年の80は過剰なドル安として、真ん中取ると95で、やはり2014年以降上昇分の半分戻し水準です。
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