シカゴ筋ポジションの確認(6/14時点)
(6月14日) (6月7日) (増減)
カナダドル 18440 21537 ▲3097
スイスフラン 7130 ▲9645 +16775
ポンド ▲36661 ▲66299 +29638
円 55690 42853 +12837
ユーロ ▲56489 ▲67112 +10623
NZドル ▲3818 8536 ▲12354
豪ドル ▲6778 ▲15808 +9030
やや意外でしたが、ポンドとユーロはショート減少。
特にポンドは、建玉の4割以上が巻き戻されてしまい、先週の増加分がほとんど消えました。
市場は残留有利の方向に傾いているのか、それとも既に手仕舞いモード入りということなのでしょうか。
なお、円ロングは増加。
英国国民投票の行方に関わらず、円高方向へのトレンドは固い、とも読めます。
ドルインデックスです。
今週はFOMCがありましたが、事前予想では(当然)利上げなし。
今後の金利予想値は、今年の年末を0.625%(利上げ1回)とする人が前回の1人から6人に急増するなど、いわゆるハト派傾向が強く、ドルの上昇に繋がるような材料は見られませんでした。
FRBは雇用で利上げを決めるかのように報道されますが、現実には、株式市場が利上げに耐えられるかどうかで決めているので、金融緩和に依存し、Brexitに脅える今の状況では利上げ困難です。
今週は日銀会合もありました。
こちらも予想通りの現状維持でサプライズ無しでしたが、為替相場は「ゼロ回答」と解して大きく円高方向に反応。
結果発表直前の105円50銭近辺から、一時は103円50銭へと2円も動き、多くの人が違和感を感じました。
IMMポジションが示すように、何があってもトレンドは円高だというコンセンサスがあること、また日銀への敬意や信認と言った気持ちが薄れ、どうせ動けないのだから仕掛けてもリスクは低い、と舐められているムードが感じられます。
これは、単に介入しにくいと思われているだけでなく、MUFJの国債PD返上など日本金融村の結束が乱れていることも、結果的に日銀の発言力と信認を弱めているとも言えます。
皮肉なことに、日銀への信頼低下によって過去の緩和効果が否定され、安過ぎた円は概ね適正レンジに戻ってきました。
ファンダメンタル(購買力平価)から考えて、現在のドル円相場は概ね妥当でしょう。
日銀が何をしようと世界が大きく揺れようと、この100~105円レンジの引力は強く、また102円のサポートも期待されると考えています。
無論、100円割れがないとは言えませんが、その領域では何らかのアクションを起こしても世界は許容すると思います。
結果的に、「更なる円高が恐いから日本株は買えない」という恐怖感は減退しました。
実際のところ、過剰な円安に伴う輸出企業の利益嵩上げやインバウンド効果への過大な期待が剥げ落ち、バリュエーションが目に優しい銘柄が増えてきました。
依然として、Brexitが相場の最大懸念材料であることは疑いなく、次の金曜日は大荒れの展開も予想されますが、結果はどうあれイベント通過は常に好材料であり、振れすぎたら定位置に戻るのが、この世界の大原則です。
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