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November 23, 2016

ダウ初の1万9000ドル超えは正しいのか

リーマンショック前のDOW最高値は、2007年秋の14164$です。
それから1年後、毎日つるべ落としのように下げる株価を見ながら私は、これでもう14000$を見ることは一生無いだろうと思っていました。

リーマンショック前のようなハイレバ投資が出来なくなるのは確実で、そうなれば過去の水準を回復することは不可能だろうと考えたからですが、結果的にはトンデモナイ間違い。
DOWは5年も経たない2013年3月に史上最高値を塗り替え、そこから3年半あまりで更に30%以上も上昇しました。

現在のDOWのバリュエーションについてWSJは、実績PER20.8倍、予想PER17.7倍、配当利回り2.4%としています。

ちなみに日経平均(日経新聞)は、実績PER16.1倍、予想PER15.4倍、配当利回り1.7%です。

米国株式の総時価総額とGDP比較チャートです。
Jikasougakugdpokl54
現在は124%。
ITバブル時の150%には届かないものの、2007年秋の110%より遙かに高い水準となっています。

最近の割高な株価水準を正当化するため、多くの人が口にするのは「歴史的な低金利」です。

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あの2008年でさえ2.08%が最低だった米長期金利は、今年1.3%台まで低下。
DEレシオ1倍、ROE10%モデルで金利を3%→1.5%に下げると、PER20倍は17倍になります。

しかしながら最近の金利上昇で、この説明は使いにくくなってきました。

替わりに最も簡単な説明は、法人税減税かと思います。
減税は直接的にEPSを押し上げるので、仮に現行35%→20%が実現すると、単純計算でPER20倍は16.3倍にまで下がります。

そもそも金利上昇とドル高は米国企業(特にDOW)に不利な材料ですが、大規模減税の実現を織り込むのであれば、PER面での割高さを緩和してくれます。

シラー教授による、1900年からのPER(CAPE)長期推移を見てみます。(CA=cyclically adjusted)

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2000年ITバブルの時とは、あまり似ていません。

現状と一番よく似ているのは、世界大恐慌(1929年)前の熱狂であるように見えるのが、大変気持ちの悪いところです。

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