シカゴ筋ポジションの確認(2/28時点)
(2月28日) (2月21日) (増減)
カナダドル 30090 24584 +5506
スイスフラン ▲11814 ▲8936 ▲2878
ポンド ▲70671 ▲66352 ▲4319
円 ▲50017 ▲50162 +145
ユーロ ▲51164 ▲58251 +7087
NZドル 2937 3158 ▲221
豪ドル 51915 33522 +18393
豪ドルのロングが増えたのが目立つくらいで、その他は小動き。
円のポジションも殆ど変わらずと、ドルを更に買うことへの躊躇が見られます。
ドルインデックスです。
このところのFRBは、まるで利上げキャンペーンのように、次々と今月利上げの可能性を口にし、金曜にはイエレン議長自らが講演で、「米経済は完全雇用に近付いており、今月の会合で利上げが適切かどうか判断する」と述べました。
市場は木曜までに期待感でドルを買い、金曜にはポジション解消に動いたようです。
来週以降への相場の持続性に疑問を持つ人が増えているのでしょう。
短期トレンドには素直に乗るが、長期的にはちょっと、という感じです。
2.48%まで上昇したものの、2.5%が壁になっている印象は今までと変わりません。
2年金利です。
今週は、1.15%→1.31%へと急上昇しましたが、その割にドルが買われなくなったことには注意が必要かもしれません。
為替市場のテーマが、金利から別のものに移る可能性があります。
CMEの金利先物市場では、3月利上げ確率が80%になり、12月の金利は1.24%と現状から0.58%高い水準。
予想分布は下図のとおりです。
年内に3回以上利上げ出来ると見る人が過半数ではあるものの、2回以下に留まるという人も46%と約半分。
見方は分かれています。
過去2年、12月にだけ利上げしてきたFRBが、なぜ急いでいるのか。
最近になって、雇用や物価指標が急にヒートアップしているとは感じませんが、やはりDOWの12連騰など市場の過熱状態が影響しただろうというのが分かりやすいところで、FRBは結局のところ株式市場を見て仕事をしていると言われる所以です。
ちなみにDOW12連騰は、1987年のブラックマンデーの年の1月にも見られた現象だそうで、一種の興奮指標とも言えそうです。
相場が30年振りに歴史をなぞって秋に暴落、と予言すれば話としては大変興味深いのですが、いずれにせよFRBが、いずれ来るクラッシュに対して出来る限りの武器を準備しておきたいと考えるのは自然です。
ブラックマンデーの発生原因は未だにハッキリしませんが、強い上昇相場であるほど投資家は心の中で終わりを意識するものであり、金利上昇は常にそのトリガーになり得ます。
例えば、3回利上げが確定的になるなら株は売ろう、といった意識が水面下で支配的になっていたとしても、何の不思議もありません。
イエレン議長は、「とりわけ海外からのリスク発生は幾分後退したように思える(particularly as risks emanating from abroad appear to have receded somewhat)」とも発言されていますが、こういう気の緩んだ発言は危険信号であり、北朝鮮の暴発、欧州の政治リスク、中国の不動産バブルなどは、昨年より緊張感を持って見るべき情勢になっているかと思います。
少しポジションを整理して、備え始めたいと思います。
Comments