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December 23, 2017

今週の相場(12/22時点)

欧米ではクリスマス休暇に入る投資家が増え、全般に動きが鈍くなっています。

政治の世界では、アメリカで減税法案が可決。
連邦法人税率が恒久的に35%から21%になったインパクトは大きく、通信大手AT&Tは全従業員に1000$のボーナスを決定、ウェルズファーゴなど2つの銀行が賃上げを発表しています。

減税→財政悪化→国債増発を織り込んで、米長期金利は上昇。
Usinte114
節目の2.5%に近づきました。

但し、ドルインデックスは反応薄。
Dxy122333
ドル円は112円後半から113円台前半へと50銭ほどの円安反応でしたが、ユーロドルは1週間前の1.17台から1.18台へと、むしろ上がっています。

IMMポジションです。

      (12月19日) (12月12日) (増減)
カナダドル   45901     41960  +3941
スイスフラン ▲17395    ▲28765 +11370
ポンド      20388    11388   +9000
円       ▲114373  ▲114123  ▲250
ユーロ     86224     113889  ▲27665
NZドル    ▲16619   ▲13428  ▲3191
豪ドル    ▲12660    40720   ▲53380

円とユーロは、クリスマス前のポジション調整でしょうか。
豪ドルは突然のマイ転ですが、実際の為替相場では豪ドルが上昇しており、ドル弱含みです。   

タックス・ポリシーセンターによる試算では、減税による米GDPの押し上げ効果は+0.6%程度。
来年はベースの成長率がやや落ちることから、米GDPは今年の+2.3%に対し、来年は+2.5%予想です。

個人所得税は、税率低下と控除縮小が相殺するので、消費刺激効果は限定的との見方が出ています。
WSJの調査によれば、今回の減税案を「良い」とするのは24%、「悪い」とするのは41%です。

同じくタックス・ポリシーセンターの試算によると、中間層の減税額は平均10万円、上位1%の富裕層の減税額は約600万円です。

アメリカ株では、オバマケアが任意加入になったことでヘルスケア関係が負け組、小売りや運輸関連が勝ち組と解説されており、日本株では商社や自動車株が恩恵を受けるとの観測があるものの、日本の高い法人税を是正する政治的決断が出来ないと、相対的に投資不利な市場となりそうです。

全体市場動向の鍵を握るのは米長期金利の水準かと思いますが、何をしてもインフレ率は高まらない世の中になっているので、上昇は限定的のような気がします。

暗号通貨市場は荒れ模様となり、昨日1日だけで市場価格が大きく揺れました。
米国時間では、クリスマスの三連休直前の荒稼ぎタイミングでした。

円建てビットコインでは、200万円→140万円→170万円が代表的な動き。
Bitff451223

ドル建てでは、17000$→11500$→15000$あたり。
Btcusd1223

冷静に見れば、3割落ちて半分戻し程度ですが、ピークの220万円からすると、瞬間的には半値実現のような感覚もあった様子が伝えられており、90万円台での取引があったと記載するブログも見られます。

参考のため、日足です。
Btcda2333

先週は、米国市場で始まった先物がさほど機能していないのではという話をしましたが、徐々に本来の役割を発揮し、急騰した相場を冷やす効果(=空売りの収益機会)が発生し始めたように思われます。
CBOEの期近物出来高は、12554枚に急増です。

こうした「振るい落とし」は、比較的小規模な市場がヒートアップすると定期的に起こるもので、弱い投資家は強い投資家の「養分」。
安穏とした準備不足の投資家の退場が、市場の贅肉を削ぎ落とす効果となって、次なるステージへと向かいます。

先物市場の誕生が、期待買いと現実売りという「定跡手順」を示したことで、ETFに関しても同様の現象が起こりそうだという心理は強まりましたが、そのETF認可への道は険しそうだと考えられています。

なお今回のような調整は、「到底通貨になり得ない極端な変動率」と解すればネガティブですが、「多様な市場参加者の増加が自然な教育効果を促した」という意味では、当局にとってポジティブに捉えることも可能かと思います。

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