今週の相場(10/12時点)
今週のDOWはマイナス4.2%、NASDAQはマイナス3.8%。
日経平均はマイナス4.6%(1088円)で、ドル円は113円70銭→112円20銭と1円50銭の下げ。
為替相場に比べて株の変動が大きいのは、それだけ「踊っていた」からということでしょう。
ドルインデックスは、95.6→95.2と、ややドル安。
米10年金利です。
今週は、3.23%→3.16%と低下。
金利上昇が株安の理由とされますが、今週限定で見れば、株安で金利低下です。
結局のところ、高値が警戒された株から債券への資金移動が起こり、それによる金利低下が株安へのブレーキとして機能するという伝統的なセオリーどおりで、特別のことが起こっているわけではありません。
じわじわ上がってドスンと落ちるのが株式相場の常です。
DOW週足です。
今回もまた絶好の押し目だという意見もありますが、将来への不安心理が育てば割高が目立つことには間違いなく、積極的になることへのリスクは高まってきていると考えるべきかと思います。
相場の楽観に警告が発せられたトリガーについては色々言われていますが、長期的に見て最も重要なのは、10月4日にペンス副大統領が保守系シンクタンクのハドソン研究所で行った中国批判だと思われます。
力を行使しないオバマを軽視し、国外で権益を広げ、国内ではイスラム教徒を中心に弾圧を強化するなど、やりたい放題だった中国への宣戦布告とも言える内容で、異質な価値観で既存秩序に挑戦する独裁中国に真正面から対峙しようとする政権の姿勢を明らかにしました。
今後、日本周辺は米中対決の最前線となると予想されますが、既に朝鮮半島や沖縄では異なる価値観が衝突しています。
敗戦と被爆体験によって、軍事力の行使に消極的でナイーブな日本人は、中国共産党にとって格好の草刈り場に見えることでしょう。
CMEの金利先物市場では、依然として8割が近くが年内の利上げを予想しており、この程度の株価調整でFRBの姿勢は変わらないとの認識です。
米国経済は一人勝ち的な様相ですが、逆に言えば、低迷する他市場に引っ張られて大きな調整局面に入る可能性は高いとも言えます。
DOWのチャートから読み取れるのは、やっぱり今年1月が最高値だった、という投資家心理です。
NASDAQに関しては、まだ上がある、と思われてきましたが、徐々にその強気も怪しくなっています。
これまでの、何でも良いとこどり相場にも転換点が来ているかもしれません。
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