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December 23, 2018

今週の相場(12/21時点)

今週のDOWは6.9%安、NASDAQは8.4%安、日経平均は5.7%安。
ドル円は先週の113円40銭→111円20銭台へと、2円以上の大幅な円高でした。

DOW週足です。

Dow12211

1月の高値からは16%下落しました。

ドルインデックスは、97.4→97.0と僅かにドル安方向ですが、依然として高値圏。
ドル円での円高は、ようやく円安トレードの巻き戻しが始まったものと解釈されますが、18日時点でのシカゴ筋ポジションでは確認できません。

米長期金利は2.88%→2.79%に低下。
イールドカーブは先週より更にフラット化が進みました。

Usyield12211

但し、2年と10年の長短金利差は0.15%と、先週の利上げ前の0.16%と殆ど変わらず。
カーブが下に平行移動しました。

現在のFFレートは2.4%で2年金利が2.63%ですから、あと1回の利上げなら、2年が2.65%、10年が2.8%くらいでまた耐えることが出来そうです。

CMEの金利先物市場では来年末の金利が2.51%で取引されているので、市場としては来年の利上げは0~1回しか織り込んでいません。

米国株の下落に拍車がかかったのは、19日のFOMC以降です。

0.25%の利上げは予想どおりでしたが、その後の議長会見では、前任のイエレンのような優しい母親像は見られず、厳しい父親像が随所に現れました。

会見冒頭では、来年の利上げは2回と示唆され、資産圧縮も予定どおり、政治には一切影響を受けない、市場のボラティリティについては大したことはないと、立て続けに投資家の淡い期待を粉砕。

パウエルプットナッシング!。
投資家は一斉に株売りに走りました。

下がったとは言え、バフェット指数は125%。
S&P500のPERは過去1年の実績値で19.5倍。(WSJ調べ)

バフェット指数で100%、PERは15~16倍程度を歴史的な落ち着きレベルとするなら、更に1~2割程度の調整が必要です。

振り返れば、イエレンの利上げが遅れたことで、株価は必要以上に上昇。
パウエルは、次に来る不景気のために出来る限り金利の下げ余地を多くしておくことが重要で、目の前の株価位置など優先度が低いという姿勢を明確にしました。

崖から突き落とされたライオン、いやウサギの投資家たちは狼狽。

市場では短期的な反発を模索する動きと、割高を剥落しようとする下方圧力が交錯し、21日金曜のDOWも、プラス400$の後にマイナス400$といった乱気流状態です。

日本株はどうか。

現在の推定GDP560兆円に対して、直近時価総額は、東証一部、二部、JASDAQ合計で582兆円と104%。
PERは12.5倍前後ですから、特段の割高感は無いと言えそうです。

年末を控えて、ファンド解約要求による海外勢の換金需要のためか、投げ売り的な動きも各所に見られ、既に日経平均が18000円当時の株価にまで売り込まれた銘柄も散見されます。

日本株を買い向かう資金の脆弱さは、日銀に飼い慣らされたスピッツさながらですが、ソフトバンクのIPO大失敗も多少影響しているかもしれません。

原油(WTI)に関しては、先週の50$から45$まで下げました。

シェールオイル関連企業の発行が多いと言われているハイイールド債(要はジャンクボンド)市場が崩れており、原油の下げとハイイールド債下落の悪い共鳴が起こっています。

ハイイールド債不安の影響は既に一般株式市場にも波及していると考えられ、当然ながら注意が必要ですが、中東情勢は常に先が読めないので、保険の意味も含めて原油銘柄は少し拾っています。

中国では年一回の経済工作会議において、来年は減税と金融緩和の方針が示されました。
人民元への言及が消えたため、更なる人民元安を容認する準備とも読み取れます。

緩和的な金融政策による消費刺激、公共事業の拡大、通貨安による輸出の後押しなど、中国は様々な景気のテコ入れを必要としており、この流れの中でゲーム認可も再開されました。

アメリカに貿易黒字を叱られて金融緩和に向かう姿を日本の80年代後半と重ね合わせ、そこに投資チャンスがあるという見方もあります。

現在の相場は、FRBによる金利の正常化を契機に米国株のFANGバブルが崩壊し、それに巻き込まれて、日本市場を含めてバブル度が低かった銘柄までバーゲンとなっている印象ですから、そこにもチャンスはあると考えています。

なお、1年間下げ続けたビットコインですが、どうやら40万円近辺で落ち着く可能性が見えてきました。
これは、撤退するマイナーの投げ売り終了、空売りの買い戻しポイント到達、採掘原価割れで供給減など幾つかの要因が重なってブレーキになったのではないかと推測されます。

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