« 2018年の相場(その1) | Main | 本年第一週の相場(1/4時点) »

December 31, 2018

2018年の相場(その2)

2018年の米国市場は、株、債券、コモディティ、US-REIT、全てが下げるという変調の年でした。

日経新聞によるアセットクラス毎のまとめです。

2018asset

年間で見れば、株を売って債券を買うローテーションが成立せず、勝者は現金。
賢明な投資家は楽観の2017年に警戒を強め、次第にキャッシュポジションを高めていった様子です。

今年の年末にかけて相場が荒れたのは、明らかに割高となった株価が景気後退懸念と金利正常化で価格調整を始めたのですから、素直に考えて、来年の米国株の見通しは暗いです。

特に、今年の第三四半期までのように、ドル高と米国株高の共存は、まず起こらないと思われます。

現在の米国投資家は、「確かに株の見通しは暗い。しかしドル安になるなら、原油もある程度持ち直すだろうし、新興国の株と債券は安定するはずだ」などと、ドル安に一筋の光明を見出したい心境ではないかと推測されます。

現在のドルは確かに高値圏にあると言え、下図はFRBの貿易加重平均ドルチャートです。

Frbdin2018

中長期では、ドルと金利の関係は明確でないことが知られていますが、他の要素がなければ、金利と通貨は短期的に順相関です。

FRBの利上げ回数が今年よりも減ることは、まず間違いないところ。
また、相場は願望を自己実現する習性があるので、投資家が「お願い(お祈り?)ポジション」を作っているうちにそれがトレンドとなることも有り得るシナリオです。

では仮にドルを売った場合、何を買うのか。

現在の欧州の政治状勢を考えると、ユーロを買う理屈はかなり難しいように感じられますが、ユーロ圏のインフレ率が予想よりも高く、加えてECBのタカ派的発言があれば、今あるユーロショートの巻き戻しは期待されます。

原油市場は景気後退による需要減が見込まれるため、今は総弱気状態ですが、ロングポジションはかなり整理されているので、少しでも中東情勢に緊張が走れば、一定のリバウンドはあるかもしれません。

長期的に見れば、現在の40$台は底値圏に近く、シェールオイルの原価が45$~50$程度であれば、それは下支えの根拠にはなります。

WTIの長期チャートです。(インフレ調整済み)

Wti30yyy

ドル安では海外株式、特に新興国に目が向きやすくなります。
新興国株式に投資する「iシェアーズ・コア MSCI 新興国株 ETF(1658)」のチャートです。

1658122888

買ってみたい形状に見えるでしょうか。

同じく新興国の債券ETF(1566)。

156612288

リーマンショック後の10年を債券バブル(異常な低金利)と総括するなら、完全終了かどうかはともかく、相当程度その処理が行われた模様です。

新興国通貨に関しては、トルコリラの崩壊が記憶に新しいところですが、現在は落ち着いており、ドル高を背景とした脆弱通貨への攻撃パワーも、峠は越えたのかもしれません。

Tryen123111

ドル円については、ショートポジションが大きく残っています。

Dycikago12288

リスクオフ局面でも大きく崩れなかったドル円は新常態なのか、それとも2019年は反動の円高なのか。
なぜか持ち堪えた円ショートポジションの逆流が懸念材料です。

なお、トランプtwitterは、ドル安は応援してくれるでしょうが、原油高はdisられそうです。

ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。
それではどうぞ、良いお年をお迎えください。


|

« 2018年の相場(その1) | Main | 本年第一週の相場(1/4時点) »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« 2018年の相場(その1) | Main | 本年第一週の相場(1/4時点) »