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January 10, 2021

今週の相場(1/8時点)

今週のDOWは+1.6%、NASDAQは+2.4%、日経平均は+2.5%と、昨年からの株高傾向を引き継ぎ、とにかく市場に資金が流れ込んでくるという状況が続いています。

米長期金利は昨年末の0.92%→1.12%、ドルインデックスは89.9→90.0とほぼ変わらずですが、ドル円は103円30銭→103円90銭と、アメリカの金利上昇に若干引きずられたようなムードです。

金利上昇の背景はトリプルブルー。注目されたジョージア州の上院二議席を決める決戦投票は僅差で民主党が二議席とも獲得し、上院は50:50プラス副大統領投票権で、民主党が実質過半数となりました。ただし、アメリカの開票システムの透明性と信頼性については、2004年のブッシュVSケリー戦と同様にクリアでは無く、多くの懐疑派に付けこまれる原因となっています。

トリプルブルーになると、増税や財政拡大による金利上昇懸念で株には不利との事前観測もありましたが、現実の市場は金利上昇を容認して株高。更なる財政拡大でドルが発行されれば、それがまた株式市場に流れ込んで来るだろうという思惑を先取りして、債券売り株買い、という方向で走っています。

12月雇用統計は、雇用者数が前月比14万人減と、8カ月ぶりに減少に転じたものの、市場の反応は極めて限定的で、むしろ追加経済対策の必要性が高まったことは株高の継続につながるという見方の方が支配的だったように思われます。

現在も続くコロナラリーは、雇用と景気の悪化を埋めるために新規マネーが発行され、それが市場に還流することによって持続すると考えるのなら、誰もが在宅でPCの前に座ってトレードしやすい状態こそが絶好ということになります。

異常とも思える資金流入の象徴はテスラ。昨年7倍もの膨張をしたにもかかわらず、クリスマス前から年を跨いで11連騰。この間に時価総額を更に24兆円ほど増やして86兆円。50万台のテスラが1000万台のトヨタの3倍以上の評価を受けています。

全ての自動車産業の3分の1を支配するほどのテスラの時価総額は合理的に説明することが困難で、イーロン・マスクが更に宇宙事業や他事業で利益を積み重ねていくことを織り込んでいるのか、とでも言った感じになっています。

もう一つの膨張マネーの受け皿はビットコイン。12月の初めに200万に乗せたと思いきや、既に倍以上の400万円超。時価総額は70兆円を超え、仮想通貨(暗号資産)全体の時価総額が100兆円に達したことも話題となりました。

なお、伝統的な価値保存手段である金(ゴールド)の時価総額は約900兆円ですから、まだまだ序の口という強気の意見も聞かれますが、別にビットコインを持たなくても何の不自由も無いので、今の人気は投資家の気分次第であり、このコロナ相場による一時の「あだ花」である可能性も十分あります。

そもそも株式相場自体が全くの気分次第であり、今は、EV、AI、水素などといったテーマ株が大きく伸びるという想定の元で銘柄選別が行われており、コロナで気分が抑圧されているからこそ、まるで「カーボンゼロ教」が救い主であるかのような暗示が、人々の心の中に入ってきやすい環境でもあります。

人間が株価を付けている以上、その値札は全て適当な予測と感情で構成されていますが、アメリカが権力の移行期で、具体的な政策アクションが出てこないことも、妄想相場を許容しています。

トランプ支持者を中心とした連邦議会侵入事件も、政治家とメディアは騒いでいますが、BLM運動で暴力を見慣れた投資家にとっては場所がちょっと変わっただけで既視感ありありで、特段の材料にはなっていません。

いつかはこの温泉気分から覚める時が来るでしょうが、それは今ではないという楽観で市場は満たされています。

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