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July 11, 2021

今週の相場(7/9時点)

今週のDOWは+0.2%、NASDAQは+0.4%、日経平均は3%安。小じっかりの米国株に比べ、日本株は明らかに避けられています。

米長期金利は1.43%→1.36%に低下、ドルインデックスは92.2→92.1とほぼ変わらず、ドル円は111円→110円10銭台と円高。

米長期金利は一時1.25%まで低下し、リスクオフ気分から円ショートが一部解消された印象です。

米国経済指標としては、ISM非製造業総合景況指数が前月の64から60.1に低下したことや、週間の新規失業保険申請件数が37万3000件と、前週の37万1000件から2000件増加し、市場予想の35万件を上回ったことなど、やや景気回復への楽観を戒めるような数値が出たことで警戒心が現れたものの、過度の悲観を裏付けるような根拠も無く、週末にかけて米国株は買い戻されました。

来週からは、米国の4-6決算が相場のメイン材料かと考えられます。

日本株は、またもなんちゃって宣言か、という過剰な経済圧迫対策への嫌悪感もさることながら、正気を失ったような「禁酒対策発言」など、一部閣僚の愚かさが改めて露呈したことも株売りの背中を押しました。

また、米長期金利の急低下には、「日本、緊急事態、五輪無観客」の見出しによって機械的なプログラム売買が、安全資産としての米国債買いで反応したことも一因であることは否定できないようで、相場のかく乱要因としての日本は健在のようです。

今週の米国株の中では、アマゾンの+6%が目を引きました。

米国防総省が、マイクロソフトとの100億ドル「JEDI」契約を解除して仕切り直すことが発表され、前回落選したAWSを持つアマゾンが物色されているのではないかと思われ、同じ思惑でオラクルも7%買われています。なお、CEOを退任したベゾスが今月宇宙に飛ぶことも話題です。

ジースケーラー(ZS)が+6%、クラウドストライクが+5%と、情報セキュリティ関係も堅調で、この分野は長期的なテーマとなっています。

下げが目立つのは中国関連。中国政府が米国に上場したばかりの配車サービスの「DIDI」に関し、違法に個人情報を収集・使用していたとして新規ダウンロードを禁止とし、他のIT企業へも規制を強めるとのニュースにより、当のDIDIは今週23%安、アリババも5%安でした。

中国共産党は、都合の悪い情報が米国上場のIT系企業を通じて米国に漏れることを心配しているのでしょうが、とりもなおさず、自分自身が米国企業から技術情報を盗んでいることの裏返し的な懸念と思われます。

中国の現体制が続く限り、米中関係の緊張が本格的に緩和方向に向かうことは有り得ないので、米国上場の中国系企業には近寄らないことが一番です。

あらゆる面で指導層の劣化が目立つ日本という国の株も、投資家としては、近寄らないほうが無難でしょう。

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