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July 18, 2021

今週の相場(7/16時点)

今週のDOWは0.5%安、NASDAQは2%安、日経平均は+0.2%でした。

米長期金利は1.36%→1.3%に低下、ドルインデックスは92.1→92.7に上昇、ドル円は110円10銭近辺で変わらず。
相場には景気回復スピードへの反省ムードが広がり、金利が低下してドルへの避難ムードが高まりました。

株式市場では今月初め以降、小型株指数のラッセル2000が下げを先導しており、炭鉱のカナリアとなっている可能性が指摘されています。

台湾セミコンダクター(TSM)の決算。EPS、売上ともに予想以下で、営業マージンもミスして、今週は4%下落。下げは他の半導体関連に広がり、SOX指数は同じく4%の下げ。あまりに半導体不足への懸念が広がったため、現在の発注状況が水増しされている可能性も示唆されており、半導体の雄であるエヌビディアは9.4%もの下げです。

トラベル系にも反省が広がり、高級クルーズを手がけるノルウェージャン・クルーズ・ライン(NCLH)は16%安。モルガン・スタンレーによる、クルーズ業界の回復は早くても2022年前半になるだろうとのレポートが材料視されているとの意見があります。

決算自体は悪くなかったデルタ航空が6%以上の下げ。
宇宙旅行に成功したヴァージンギャラクティックは、増資が嫌気されて4割も下げ、宇宙銘柄への物色心理を悪化させました。

一方、7月13日発表の6月消費者物価コア指数は、前年比+4.5%と市場予想を上回る高い伸びを記録。コア指数の上昇率が前年比で4%を超えたのは1991年12月以来です。特にガソリン価格は昨年の反動もあり、前年比で45%も上昇。

景気回復ペースの楽観が戒められる中、足元のインフレは一時的という見方が主流とは言え、一時的とは数ヶ月なのか、1年近いのか、言葉の定義にも疑問が発せられているような状況です。

米国株をセクター別に見ると、今週最も上昇したのは公益株のETFで+2.6%、最も下げたのはエネルギーのETFで、8%安。

投資家は安定した公益銘柄に逃げ込むこととなり、大手電力株のデュークエナジー(DUK)が4%上昇した一方、エクソンは6%安でした。

投資家はディフェンシブな姿勢をとることを公式に勧められた格好となっており、次に出てくるのは「テーパリングしないで」というお願いの声かもしれません。

個人的には、6月の上昇分の2分の1を失いましたが、持ち株はある程度整理済みなので、静観中です。今から秋にかけては株式市場が冴えない時期とほぼ決まっており、更に相場が荒れるなら、ポジション縮小で対応することになろうかと思います。

 

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