今週の相場(9/24時点)
今週のDOWは+0.6%、NASDAQはほぼ変わらず、日経平均は0.8%安と、結局は小動きでした。
米長期金利は1.36%→1.45%と大きく上昇、ドルインデックスは93.2→93.3と僅かに上昇、ドル円は109円90銭→110円70銭と金利差拡大に牽引されて1円近いドル高円安です。
月曜日は23日の社債利払い日を前に恒大破綻の可能性が意識され、世界の株価指数は概ね2%ほど下げましたが、元建て社債が利払いされ、未払いのドル建てにはデフォルトまで1ヶ月の猶予期間があると報道されると、すぐにも臨終との観測が後退して、ひとまず買戻しによるリバウンドが起こりました。
恒大の株価は、先週より10%ほど売られて2.36香港ドル。恒大の帳簿上の1株純資産は150円程度のようですが、投資家は30円程度と見ているということになりそうです。
22日のFOMCでは、声明文に初めて「債券買い入れ額を減らすことは近々正当化できる」という記述が盛り込まれ、パウエル議長の記者会見では「次のミーティング(11月3日)でテーパーするかどうか決める」、「来年の半ばまでにテーパーは完了する」と明言されました。
まだ決めてないのに来年半ばで終了するということは、ほぼ決めているということだということで金利は上昇しましたが、株式市場も特段に崩れること無く、議長は市場にテーパリングを織り込ませることに成功したとの解説も聞かれます。
恒大問題に関しては、リーマンショック型(金融システムの麻痺)よりはLTCM型の処理(債権者を集めて負担割合を決定)になるだろうとの見方が支配的となっており、パウエル議長が「中国固有の問題」と発言したこともあって、世界経済への影響は限定的との解釈が広まりました。今週、いわば破綻へのリハーサルが済んだこともあり、Xデイのショックは相当程度緩和されるのではないかとも考えられます。
但し、これで恒大とテーパの二つの壁を切り抜けて株価上昇が再開されるとしたら、ちょっと楽観過ぎるという感じがしています。
なお、S&P500は50日線を回復。この1年間で50日線をハッキリ割ったのは昨年の11月以来なので、それなりの調整を済ませた格好にはなっています。
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