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September 26, 2021

今週の相場(9/24時点)

今週のDOWは+0.6%、NASDAQはほぼ変わらず、日経平均は0.8%安と、結局は小動きでした。

米長期金利は1.36%→1.45%と大きく上昇、ドルインデックスは93.2→93.3と僅かに上昇、ドル円は109円90銭→110円70銭と金利差拡大に牽引されて1円近いドル高円安です。

月曜日は23日の社債利払い日を前に恒大破綻の可能性が意識され、世界の株価指数は概ね2%ほど下げましたが、元建て社債が利払いされ、未払いのドル建てにはデフォルトまで1ヶ月の猶予期間があると報道されると、すぐにも臨終との観測が後退して、ひとまず買戻しによるリバウンドが起こりました。

恒大の株価は、先週より10%ほど売られて2.36香港ドル。恒大の帳簿上の1株純資産は150円程度のようですが、投資家は30円程度と見ているということになりそうです。

22日のFOMCでは、声明文に初めて「債券買い入れ額を減らすことは近々正当化できる」という記述が盛り込まれ、パウエル議長の記者会見では「次のミーティング(11月3日)でテーパーするかどうか決める」、「来年の半ばまでにテーパーは完了する」と明言されました。

まだ決めてないのに来年半ばで終了するということは、ほぼ決めているということだということで金利は上昇しましたが、株式市場も特段に崩れること無く、議長は市場にテーパリングを織り込ませることに成功したとの解説も聞かれます。

恒大問題に関しては、リーマンショック型(金融システムの麻痺)よりはLTCM型の処理(債権者を集めて負担割合を決定)になるだろうとの見方が支配的となっており、パウエル議長が「中国固有の問題」と発言したこともあって、世界経済への影響は限定的との解釈が広まりました。今週、いわば破綻へのリハーサルが済んだこともあり、Xデイのショックは相当程度緩和されるのではないかとも考えられます。

但し、これで恒大とテーパの二つの壁を切り抜けて株価上昇が再開されるとしたら、ちょっと楽観過ぎるという感じがしています。

なお、S&P500は50日線を回復。この1年間で50日線をハッキリ割ったのは昨年の11月以来なので、それなりの調整を済ませた格好にはなっています。

Sp50009366

米国市場では、最後の出遅れとも言われるクルーズ船と航空銘柄に買いが集まっています。カーニバルやデルタ航空は今週8%上昇し、明確に50日線をクリアしました。

ベテラン投資家の間では、米国でのデルタ株感染は間もなくピークアウトするだろうとの見通しも語られています。

今週の東証でも、週間上昇率の1、2位が+5%の海運と空運でした。

恒大ショックは限定的としても、中国経済の見通しは暗いものと言わざるを得ません。

中国共産党は国営企業に有利となるように、これまで長く金利を低めに誘導してきました。預金金利が抑えられると現金がインフレ負けしてしまうので、国民は株や不動産に資金を移して資産防衛を図ってきましたが、株は不安定ですから、最後の頼みが不動産でした。従って、国民と中国共産党との暗黙の了解事項として「住宅神話」が出来上がり、その落とし子として恒大の急成長が生まれました。

今回、その神話が崩れたことは心理的な影響が大きく、成長のエンジンとも言えた不動産市場に亀裂が走ったことが何をもたらすかは、日本人が一番良く知っています。

中国の経済成長要因では、不動産を含む投資の割合が非常に大きく、中国が二けた成長をしていた2000~2010年頃、GDPに占める固定資本形成の比率が4割程度と、日米の2倍でした。

また中国は社会保障が脆弱で、弱肉強食の格差社会です。政府は格差是正のために、当分は富裕層苛めによる資産再配分によって庶民の歓心を買おうとしていますが、それが一巡すれば、結局は効率の悪い国営企業と特権を手放さない共産党が目立つということになりそうです。

不満たらたらの国民に対し、中国共産党が与えられるものは何もないという時代が間もなくやって来そうに思われます。

今週は金利上昇にも関わらず株式相場は持ち堪えた印象ですが、これで金利正常化と中国経済変調への恐怖を乗り越えたのかどうか。

長期金利市場と株式市場が発するメッセージが違うとすれば、どこかでまた一波乱がありそうです。

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