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September 19, 2021

今週の相場(9/17時点)

今週のDOWは0.1%安、NASDAQは0.5%安、日経平均は0.4%高と、いずれも小動き。日経平均は出遅れを最大の買い材料として1ヶ月で10%上がってきましたが、過去1年のパフォーマンスが約+30%となり、米国株指数と遜色ないところまで追随して来たので、達成感が感じられます。

米長期金利は1.34%→1.36%とやや上昇、ドルインデックスも92.6→93.2と上昇、ドル円は109円90銭近辺で変わらず。市場では、物価高と景気後退が同時に進むスタグフレーションが、テーパリングに代わる新たな合言葉とも言われています。

DOWのチャートは弱弱しく、背中を押されると一気に深く沈み込みそうな形状です。

Dow091863 

米国8月の総合CPIは、前月比0.3%上昇と、7月の0.5%上昇からは鈍化したものの、前年比では5.3%上昇と、依然として目標の2%を大きく超える水準です。

また米紙WSJは今月のFOMC(21、22日)で、11月にテーパリングを開始するというシグナルが発せられる可能性があると報道していますので、やや金利上昇への警戒感が緩んでいるように見える市場に冷や水の可能性もあります。

今週は中国恒大集団関連のニュースが一気に増えました。来週20日の利払いは出来ないと伝えられています。

恒大の債券は上海市場で一時取引停止になり、仮にデフォルトした場合は減免率が75%だろうという思惑で取引されているようです。

習近平政権は「格差是正」の名の下に、お調子者を戒める政策を連発していますから、調子に乗った不動産会社を素直に救済することは有り得ないでしょう。

恒大の自助努力による資産売却や債権者責任、加えて同業者による救済強制(?)といった策で債務を再編させ、金融システムへの波及は限定的にするソフトランディングを想定しているのだろうと考えられます。

恒大の総資産は34兆円規模と膨大ですが、破綻時のリーマンブラザーズの資産が60兆円、AIGのCDS残高が50兆円、130兆円以上のサブプライムローン残高とそれが組み込まれた毒饅頭の拡散、といった2008年の状況と比べると連鎖性は低く、直接的な信用収縮は中国政府が対処可能な範囲との推測も可能です。

しかしながら、既にバブルと言われて久しい中国都市部のマンション価格は、昨今の中国経済の低成長化によって不安定となっており、恒大の破綻をきっかけにして不動産市況が逆回転し始めると、非常に長い経済全般の低迷が予想されます。

中国は日本のバブル崩壊の歴史を深く研究し、絶対に日本の失敗の轍は踏まないと言われていますが、公的資金の早期投入等によって金融システム不安は取り除けても、不動産価格の長期的な低下を防げるとは限りません。

また日本もそうでしたが、不動産価格の下落は持たざる庶民にとっては歓迎されるため、政治的に放置されがちであり、それがいずれバランスシート不況によるデフレをもたらすという見方も出来そうです。

心配すべきは、短期的なリーマンショック2.0よりは、長期的な不動産バブル崩壊2.0かもしれません。また、金融不安緩和のために、2015年のチャイナショックのような人民元の唐突な切り下げといった劇薬がどこかで投下される恐れもありそうです。

恒大の先行きや市場への影響度を予測することは不可能ですが、テーパリングスケジュールと合わせて、引き続き強い警戒感が必要な地合いだと思います。

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