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November 28, 2021

今週の相場(11/26時点)

今週のS&P500は2.2%安、NASDAQは3.5%安、日経平均は3.3%安。ほとんどが、金曜1日の下げです。

米長期金利は1.55%→1.48%に下がり、ドルインデックスは96.1で変わらず、ドル円は114円ちょうど近辺→113円30銭と円高方向でした。

相場が大きくリスクオフ方向に傾斜したのは、南アで発見された新型コロナ変異株への懸念と整理されており、この変異株はオミクロンと名付けられましたが、変異の程度が大きいということ以外、詳細はほとんど判明していません。

また米国は、木曜は感謝祭で休日、金曜は半日営業と、実質的には4連休状態であり、降って湧いたような悪材料を吸収する流動性に欠けて、狼狽売りが目立った格好でした。

多くのトレーダーは出勤せず、帰省しているか、少しでも安い七面鳥を探しているかのどちらかと言われており、留守を預かった2軍メンバーは、せめて指数負けしないようにポジションを落とすのが精一杯だったというところかと思われます。

このように取っ散らかった相場の跡を懸命に辿ってみても、大したことは分かりませんので、とにかく来週の反応を待ちたいと思います。

週明けには何事も無かったように戻るかもしれませんし、続落するかもしれません。株価が戻れば、金利も上方向に戻るので、再びインフレが気になるかもしれません。

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November 21, 2021

今週の相場(11/19時点)

今週のS&P500は+0.3%、NASDAQは+1.2%で最高値更新、日経平均は+0.5%と、いずれも小幅高。ちなみにDOWは1.4%安。

米長期金利は1.57%→1.55%に下がり、ドルインデックスは95.1→96.1と逆に上昇、ドル円は113円90銭→114円ちょうど近辺と小幅な動きでした。

為替市場は金利低下でドル高と、若干リスクオフ気分にも見え、株式市場はNASDAQ指数が最高値とは言え、AD(騰落)LINEは下がっており、二極化は強まっています。

セクター的にはハイテクが+2%ですが、金融が3%安、エネルギーが5%安。素直に見れば景気に弱気で、NASDAQ高、DOW安とも整合します。

コモディティ市場を見ると、金銀銅が揃って2%程度下げ、原油の6%安が目立ちます。欧州で新型コロナの感染が再拡大し、規制を強化する動きが相次いでいることから、エネルギー需要が減少するとの懸念が高まっているとの解説がされています。

主要株の動きで目立ったのは、アップルの+7%、テスラが+10%、ホームデポ+10%。住宅関連は全般に強く、欧州景気への懸念から、内需銘柄への関心が強まった様子に見えます。為替市場も、ユーロが売られたことが、ドルインデックスの上昇の要因という面があり、内向き心理バイアスが感じられます。

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November 14, 2021

今週の相場(11/12時点)

今週のS&P500は0.3%安、NASDAQは0.7%安、日経平均はほぼ変わらずと、小休止でした。

米長期金利は1.46%→1.57%に上昇、ドルインデックスは94.2→95.1と金利に合わせて上昇、ドル円は113円40銭→同90銭と上昇。

大きな話題となったのは米国10月CPIで、前年比で6.2%上昇と9月の5.4%から加速し、1990年11月以来約31年ぶりの6%台に乗せました。

90年の大統領はパパブッシュ。前年の89年にベルリンの壁が崩壊して、事実上冷戦が終結。軍事費の削減による「平和の配当」が期待され始めた頃で、当時のFFレートは7%程度、長期金利は約8%でした。

今回のCPIの内訳を見ると、重油が+59%、ガソリンが+50%、レンタカー+39%、中古車・ホテル代が+26%と、輸送系がずらっと上位に並んでいます。

また人手不足感が非常に強く、9月の求人1043万人に対して採用が645万人と400万人も充足せず、これが物流や生産を抑制して供給制限を生み、賃金上昇に繋がっていると見られています。

短期金利がほぼゼロに対してインフレ率が6%であれば、もっともっと市場が荒れても仕方がないところですが、インフレは一時的というFRBの言葉には絶対的な信頼があるため(?)、相場の振幅は限定的となっています。

セクター的に今週強かったのは、銅関連株、金鉱株、高級小売店、アルミ関連などで、弱かったのは、ギャンプル関連、ホテル関連、自動車関連などでした。

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November 07, 2021

今週の相場(11/5時点)

今週のS&P500は+2%、NASDAQは+3%、日経平均は+2.5%。NASDAQが10日続伸、S&P500も7日続伸で史上最高値です。

米長期金利は1.56%→1.46%に下げ、ドルインデックスは94.1→94.2と僅かに上昇、ドル円は113円90銭→113円40銭と下げ。米国金利は全般に下げ、ドルを積極的に買う動きはひとまず静かになりました。

10月の米雇用統計は、雇用者数が53万1千人と予想の45万人を上回り、8月分は+366千人→483千人へ、9月分も194千人→312千人と上方修正。失業率は4.8%→4.6%に低下。賃金は前年同月比+4.9%と予想どおり。労働参加率は61.6%と前月から横ばいで、労働市場の逼迫感は継続していそうです。

労働市場の背景としては、失業給付の増額が9月で終了して仕事を再開する人が増えたことが指摘されており、業種別雇用者数で最も増えたレジャー・接客業は16.4万人増と9月の8.8万人増から拡大しています。比較的低賃金であるだけに、働かずには食えない層が職場に戻ってきたと思われます。

雇用者数は毎月50万人程度増えていれば、概ねFRBの金融政策に大きな変更を与えないだろうと言われており、過度に利上げへのテンションを高めない適温の結果だったことから、発表後の長期金利は1.5%台から1.4%台へと低下して株高を支援しました。

9~10月に比べて11~1月は株価が上がりやすいと言われていますが、正にそのアノマリーどおりの展開となっています。

但し、決算は重要で、例えばフィットネス器具販売のペロトンは1日で35%下落、オンライン不動産データベースを運営するZillow Groupも同じく25%下落、モデルナは週間で31%下落しています。

全体の地合いが良いだけに、外れを引くと相当落ち込む状態になりそうです。

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