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January 16, 2022

今週の相場(1/14時点)

今週のS&P500とNASDAQは共に0.3%安、日経平均は1.2%安。米国株指数は先週よりも落ち着きました。

日本株は日頃無視してますが、鉄鋼株の上昇には注目しています。

米長期金利は1.76%→1.79%とやや上昇、ドルインデックスは95.7→95.2に下落、ドル円は115円50銭→114円20銭と円高方向。

米長期金利の上昇は小幅で、全般にドル安が進みました。ユーロドルは先週の1.136→1.142近辺へとユーロ高が進み、ドル円に関しては、日銀が物価目標達成前の利上げ検討というロイターの報道が円ショートの巻き戻しを誘発した模様です。

米国12月CPIは+7%と11月の6.8%から加速したものの、ほぼ予想どおりであり、前月比では+0.5%と、11月の+0.8%よりは小幅だったこともあって、マーケットへの影響は限定的でした。

12月の米小売売上高は前月比1.9%減と、市場予想の0.1%減を下回りました。
特に、ネット通販などの無店舗販売が8.7%減と最も下げ幅が大きかったことから考えて、外出を控えたというよりは、インフレを嫌気した消費者の消極的な購買姿勢が現れたものと考えられます。

JPモルガンの四半期決算は、EPSが予想$3.04に対し$3.36とクリアしたものの、売上高は予想297.8億ドルに対し292.6億ドルと未達。同社CFOは、経費の増加や収益の減少といった逆風によって、今後は目標である17%のROEを達成できない可能性が高いと述べて、株価は6%安。企業全般の収益環境に懸念が走りました。

またTSA(米運輸保安庁)のデータによると、12月中旬から、空港利用者の数が大きく下落に転じています。

このように、幾つかの経済指標からはアメリカ人の消費行動に足踏み感が見られるのでが、FRBはハト派のブレイナード次期副議長候補までがタカ派に転向して3月の利上げを示唆する発言を行い、「品切れバイデン」と揶揄される現政権への忖度姿勢を明確にしています。

FRBはずっとインフレは一時的と言い続けて後手に回り、今またインフレがピークかと思われるような時期になって、政治的配慮を前面に出してファイティングポーズを取っているようにも見えます。

個別には、高級百貨店のノルドストロームが4%安の一方、ディラーズは+7%。金融では、JPモルガンが6%安の一方、ウェルズファーゴは+6%。アメリカン航空は4%安ですが、ハワイアンエアは+2%、ボーイングは+5%など、セクター内での明暗も分かれています。

リア充関連で最も出遅れ感の強いクルーズ船は、カーニバルクルーズが+5%、ロイヤルカリビアンが+4%、ノルウェージャンクルーズが+3%と堅調でした。

一貫して強かったのはエネルギー株で、エクソンが+4%、シェールのパイオニアナチュラルリソ-シズは+8%など。

今週のコモディティ市場では原油WTIが+6%と、株式市場の弱気姿勢を横目に原油独歩高(?)の様相を見せていることも、スタグフレーション的な様相を匂わせており、各市場間でのアンバランスさが居心地の悪さも感じさせます。

先週はバリュー絶対優位の感がありましたが、今週はグロースや半導体関連の反発も見られて複雑系となり、非常に慎重な運転が求められる相場展開かと思われます。

個人的には、バリュー一辺倒に固めているので、今月も少しプラスで推移していますが、状況次第では大きくポジションを落とす準備をしておくべきかとも思っています。

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