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May 29, 2022

今週の相場(5/27時点)

今週のS&P500は+6.6%、NASDAQは+6.8%、日経平均は+0.2%。米株が上がるなら、日本株はスルーです。

米長期金利は2.8%→2.74%と下げ、ドルインデックスは103→101.6と下落、ドル円も127円90銭→同10銭に下落。
長期金利は落ち着き、ドルへの避難も特段観察されず、株式は久々に週間で上昇しました。

コモディティ市場では、金・銀・銅、そしてWTIも小動きで、目立った変化はありませんでした。

先週は、ウォルマートとターゲットの期待以下の決算で、米国消費に影が感じられましたが、今週は老舗百貨店のメーシーズの決算と見通しが期待以上となり、株価は週間で+29%と暴騰。行き過ぎた悲観は修正されました。

アトランタ連銀のボスティック総裁が、6月と7月に0.50%ポイントの利上げを行った後、一旦利上げを停止する可能性に触れたことで、年後半の利上げペースに一定の安堵感が発生したことも、株式への逆風が弱まる要因となりました。

FRBが重視するPCE価格指数(4月)は前年比6.3%上昇と、前月の6.6%から縮小。前月比でも0.2%上昇と、前月の0.9%上昇から減速し、インフレピークアウトの期待が高まりました。

NASDAQはADLINEも、ようやく底打ち的な形状を示すようになりました。

Nasadlinenn

 

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May 22, 2022

今週の相場(5/20時点)

今週のS&P500は3%安、NASDAQは3.8%安、日経平均は+1.2%。

ダウ平均(DJI)は8週連続の下落となり、大恐慌時の1932年以来、90年ぶりの連続下落と報道されています。

米長期金利は2.93%→2.8%と下げ、ドルインデックスは104.5→103と下落、ドル円も129円30銭→127円90銭に下落。

米長期金利は2週連続の下落。先週は金利安でもドルへの避難が見られてドルインデックスは上がりましたが、今週は金利安ドル安のノーマル反応(?)となり、金利が天井を付けたような展開にも見えます。

ドル円も、131円台からピークアウトしました。

株離れが激しくなった4月以降で見ると、S&P500が14%安に対して日経平均は4%安と、日本株の底堅さが顕著です。これは、米国株での運用が難しくなった結果、消去法的に日本株が選考されている可能性が高く、サウジアラビアの政府系ファンドが任天堂の株式の5%を取得したことも、今週明らかになっています。

グローバリゼーションに付いて行けずに衰退した日本は、東西冷戦の再来でブロック経済化した場合には一定の恩恵があるとの見解もあり、言い換えれば、資産防衛のために鼻をつまんで日本株を買わなければいけないほど、米国市場は追い込まれているとも言えます。

ロシア富裕層の資金がトルコに逃げ込んでいることが知られていますが、アジアの中で日本は、一定のオアシスではあります。

少し前まで投資家の懸念は、金利高によるグロース株の崩壊でしたが、今や次なる不安であるリセッション、即ち「全部下げ」に向いています。

今週、米4月個人消費が前月比+0.4%、前年比でも8.2%増と堅調であったことを株式市場は好感して一時的に反発しましたが、ウォルマートとターゲットの決算は期待以下であり、高額商品のみならず、ロープライス商品市況も期待できないとの観測により、よりリセッションへの懸念が強まりました。

株式市場には自己実現機能があり、不況が来るかもしれないと株安になると、その逆資産効果で不況が実現するというメカニズムが働きます。

投資家が債券を買い出したということは、インフレの次に来る不景気を一足先に織り込もうとする心理状態になってきたと理解することも出来そうです。

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May 15, 2022

今週の相場(5/13時点)

今週のS&P500は2.4%安、NASDAQは2.8%安、日経平均は2.1%安。

米長期金利は3.14%→2.93%と下落、ドルインデックスは103.7→104.5と上昇、ドル円は130円50銭→129円30銭に下落。

金利低下でもドルへの避難需要が強い一方、ドル円上昇の勢いは弱まったように見えます。今はリスクオフでのドル買い気分だとすれば、リスクオンの円売りは劣勢という理解になるでしょうか。

NASDAQは6週連続の週足陰線ですが、今週は長目の下髭が出来ており、流石に売り勢いにも翳りが感じられるのは一筋の光と言えそうです。

バブル指標のARKKは今週4.5%安ですが、木金の2日で18%上がりました。

注目されていた米4月CPIは、前年比8.3%上昇と、前月の8.5%からは減速したものの、依然としてハイレベルです。

なお前月比では、3月の+1.2%から+0.3%と大きく改善したものの、コア指数で見ると、3月の+0.3%が4月+0.6%と、むしろ悪化しており、全体として期待ほどのピークアウトは見られなかったと総括されそうです。

インフレ、ウクライナ、中国ロックダウン、いずれも目立った明るい材料は見られなかった今週ですが、それ故にセンチメントは悪化して、「Fear & Greed Index」は一時、一桁の6まで低下。

今が真っ暗闇ならば、より暗くはならないだろうというセンチメントによってか、金曜日の株式市場は反発しました。

少し打診買いしてみましたが、今後の展開については、FRBの利上げやQTのペースが実際にどうなるかに大きく依存しそうです。

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May 08, 2022

今週の相場(5/6時点)

今週のS&P500は0.2%安、NASDAQは1.5%安、日経平均は+0.6%。円安は、日本株の一定の支えになっているように感じられます。

米長期金利は2.93→3.14%、ドルインデックスは103.2→103.7、ドル円は129円80銭→130円50銭。依然として、米金利高→ドル高傾向ですが、ドル円は再度の131円台には乗らず、円安一辺倒への警戒感も少し感じられます。

注目されたFOMCは0.5%の利上げ。パウエル会見では、次回FOMCでの利上げは、0.75%ではなく、0.5%利上げが示唆されたため、株価は一時的に反発しましたが、市場の不安は大きく、リバウンドは1日天下に終わりました。

6月からは「量的引き締め」で年間1兆ドル(約130兆円)の資金が市場から吸収されていきます。投資家は株も債券も売って自由なマネーが生まれていますが、それをFRBが吸い上げていきます。

4月雇用統計は、非農業雇用者数が前月比42万8000人増と、概ね予想の範囲。失業率は3.6%で変わらず、米国としては歴史的な低水準が持続しています。
賃金は前年比5.5%増と、3月の5.6%増から僅かに低下。

労働参加率は前月の62.4%から62.2%に低下。コロナ直前よりも1.3%低く、人数で言うと200万人に相当し、賃金上昇の大きな要因とも言われています。

雇用統計後の長期金利は上昇で反応し、株には厳しい環境が続きます。

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May 01, 2022

今週の相場(4/29時点)

今週のS&P500は2.3%安、NASDAQは4&安、日経平均は1%安。

米長期金利は2.9%→2.93%、ドルインデックスは101.1→103.2、ドル円は128円50銭→129円80銭。ペースダウンは感じられるものの、依然として、金利上昇でドル買いのトレンドが続いており、ドル円は一時131円20銭までありました。

普段は全く注目されない28日の日銀の金融政策決定会合。

財務大臣が「悪い円安」と言っているのだから、少しは円安牽制発言が出るのかと思えば、まさかの「緩和強化」。

長期金利が0.25%を超えないように国債を無制限で買い取る「連続指し値オペ」を原則として毎営業日実施する新たな方針を打ち出したことで、市場では「永遠の指値オペ」という言葉が飛び交い、ドル円は128円台から、その日のうちに131円台までジャンプしました。

総裁交代は来年4月。あと1年も、こんなペースで円安が続くなら、日本経済の姿は様変わりするかもしれません。

そもそも日銀によるYCC(イールドカーブコントロール)も、株取得(ETF買い)も禁じ手であり、他に例を見ないほど質の悪い中央銀行の管理下に我が国の通貨があるということは、念頭に置いておく必要があります。

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