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October 16, 2022

今週の相場(10/14時点)

今週のS&P500は1.6%安、NASDAQは3.1%安、日経平均は0.1%安。ちなみにDOW指数は+1.2%でした。

米長期金利は3.89%→4.0%に上昇。ドルインデックスも112.8→113.3に上昇、ドル円は145円30銭→148円75銭と、介入警戒ゾーンの中を駆け上りました。

円安ペースが少々早い感じがするので、週明けは介入可能性が囃されるかもしれませんが、いずれにせよマーケットの大きな流れを恣意的に変えることは困難です。

先週は強い雇用統計が金利高株安をもたらしましたが、今週のCPIも強い内容でした。

総合は前年比8.2%で、前月の8.3%を僅かに下回ったものの、予想の8.1%よりは上。コアは6.6%と、前月の6.3%と予想の6.5%の両方を上回りました。

コアの前月比は2か月連続で0.6%と、足元でインフレペースが落ちていませんので、年率7%程度のコアインフレ率に対して現行のFFレート3.25%では太刀打ちできないとの認識が強まり、FedWatchでは、11月と12月のFOMCで、またまたまた0.75%利上げが予想最多。年末FFレートは、4.5~4.75%になることが織り込まれています。

米2年債金利は、年末政策金利を先取りするように、先週の4.3%から4.5%まで上昇しています。

コモディティ市場ではWTIが8%下落し、銀も10%下落。こちらは金利上昇による不景気織り込みトレードの様相で、特に資源ドカ食い中国の長期景気低迷観測が語られています。

個別銘柄はディフェンシブセクターのヘルスケアや生活用品銘柄を除くと、上昇銘柄は僅かしか見当たりません。

テスラは8%安と続落し、1か月で3割以上の下落。アマゾンも7%安で、1か月で15%安。

半導体はクアルコムが9%安、エヌビディアが7%安など、先週+2%と粘りを見せたSOX指数は8%も墜落して2年前の水準となり、ピークのおよそ半分になりました。

インテルやマイクロンは既に株価半分を達成(?)しているためか、今週はほぼ変わらずと粘りましたが、エヌビディアのような元々が高評価のものは、株価はピークの3分の1になっています。

金融セクターでは、金利上昇を味方につけたJPモルガン、ウェルズファーゴ、バンカメが+3~5%と健闘。

デルタ航空+6%、ボーイング+2.6%と、エアライン系に少し明かりが見られます。ちなみにアメリカン航空が+8%、ユナイテッドが+5%でした。

金曜日に発表されたミシガン大学調査では、1年先のインフレ予想率が+5.1%と、前月の+4.7%から上昇したことが市場の話題となり、消費者のあきらめ度(?)が高まってインフレを後押しするとの観測が株売りにつながったとの解説もされています。

VIX指数は先週の31.4が32と、さほど大きく悪化したわけではありませんが、逆に言えば、一気にアク抜けせず、なべ底のように悪い状態が続いているのでエントリーしにくいと言えるかもしれません。

次々と金利上昇をサポートするような材料が出てきており、先週よりも株式への悲観が増しているような雰囲気もありますが、DOW指数は2週連続の陽線です。

FRBは高金利で不景気を演出してインフレ退治する方針ですから、業績の手堅い低PER銘柄から下げ止まりの可能性を見せていくのは、ある意味当然かと思われます。

そうした銘柄群から選んで少しずつ打診的に買っていますが、結果は全体で若干のマイナスとなっており、底打ち気分はまだ一部銘柄にとどまっています。

年末が今より高いなら、現時点での含み損は気にならないということになりますが、ちなみに35年前の10月第三月曜日はブラックマンデーでしたので、来週の縁起は良くありません。

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