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November 26, 2022

今週の相場(11/25時点)

今週のS&P500は+1.5%、NASDAQは+0.7%、日経平均は+1.4%。

米長期金利は3.83%→3.69%、ドルインデックスは107→106.1、ドル円は140円40銭→139円20銭と、いずれも低下しており、先週のドル高株安から反転し、メインシナリオのドル安株高軌道に復帰しました。

23日に公表されたFOMC議事録で殆どの参加者が、利上げペース鈍化が間もなく適切になるとの見方に同意したことが分かり、米金利は低下し、株価には援軍でした。

FedWatchでは、来月の利上げは0.5%にとどまるとの予想が76%と、先週同様の数値となっています。

コモディティ市場では、WTIが4%下落。原油市場は依然として中国での需要減退観測などを反映して弱気モードであり、チャートは50日線の下にあります。

原油価格の低下は日本の貿易構造にとっては有難いことで、円高要因です。

原油価格が主因では無いものの、ドル円は、およそ1か月前の151円をピークにほぼ一貫した下落基調にあり、今は一時的に140円を回復するのが精一杯のように見えます。

ドル円ロングの建玉は依然として相当残っていると見られており、今後の米経済指標が弱い際には、一段の調整が避けられないのではないかとの見方が優勢かと思われます。

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November 20, 2022

今週の相場(11/18時点)

今週のS&P500は0.7%安、NASDAQは1.6%安、日経平均は1.3%安。

米長期金利は3.81→3.83%に上昇、ドルインデックスは106.4→107へ上昇、ドル円は138円80銭→140円40銭へ上昇と、先週の大きなドル安株高の反動で、小幅にドル高株安でした。

FRBは一本調子の株高を望んでおらず、相場はセントルイス連銀ブラード総裁の「FFレート最大7%発言」を受け、素直に小休止を選択した格好かと思われます。

同総裁は1か月前には、積極的な利上げ前倒しを来年初めまでに終わらせて来年はインフレ沈静化に伴って小さな調整で十分だろうとの発言をしており、株価を見ながら発言トーンを修正しているようです。

FedWatchによると、12月FOMCでの利上げ幅は、0.5%が76%と、先週から5%ほど減って逆に0.75%予想が増えています。来年6月は5.0-5.25%が最多と、先週の一歩後退から一歩前進して2週前の位置。

コモディティ市場では、金・銀・銅が、それぞれ1%、3%、7%下落し、WTIは10%安と先週に続いて続落。最終的には現物を期限に受け取らなければならない商品先物市場は、株式市場よりもリセッションリスクに敏感のようです。

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November 13, 2022

今週の相場(11/11時点)

今週のS&P500は+5.8%、NASDAQは+8.1%、日経平均は+3.9%でした。

米長期金利は4.16%→3.81%に低下、ドルインデックスは110.8→106.4へ下落、ドル円は146円70銭→138円80銭へ墜落と、激しくドル安株高が進み、米2年債金利も、4.65%→4.33%と大幅に低下しました。

先週は手堅い内容の雇用統計とパウエル議長のタカ派発言で株安でしたが、今週は物価データが株の援軍でした。

10月CPIは、前月8.2%だった総合が7.7%、6.6%だったコアが6.3%へ低下。特にコア指数の前月比は+0.3%と、平常時の+0.2%にあと0.1%に迫る値となって短期投資家は狂喜乱舞、ショートカバーを巻き込んで、NASDAQが1日で7%以上も上昇する異常な過熱相場となりました。

ほんの1週間前、はしゃぎ過ぎてパウエル議長から叱られたことはもう忘れた様子です。

コモディティ市場では、金・銀・銅がそれぞれ5~7%ほど買われましたが、WTIはドル安にも関わらず4%安。

ゴールドはドル安と金利先高観の後退で素直に買われたものと解されますが、原油に関しては景気後退観測のファクターが大きいように思われます。

FedWatchによると、12月FOMCでは0.5%利上げ予想が81%にまで増え、0.75%利上げは先週の38%から19%に半減しました。

来年6月を見ると、予想最多が5.0-5.25%から4.75-5.0%に一歩後退し、来年末は4.25-4.5%が最多と、来年後半には利下げも織り込まれています。

日本人の米国株投資の成績は、これまで株安ドル高でチャラ、今週は株高ドル安でチャラのような風景かもしれませんが、いずれ為替が落ち着けば、株高が円高を上回る収穫期になることが期待されます。

ドル円の今後の推移については、短期的にはポジション巻き戻しの円高潮流が大きいものの、長期的には依然残る金利差と貿易収支の悪化というファンダメンタル上の円安観測が拮抗して、私には予測不可能です。

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November 06, 2022

今週の相場(11/4時点)

今週のS&P500は3.3%安、NASDAQは5.6%安、日経平均は0.3%高。なお、DOW指数は1.4%安と健闘しました。

米長期金利は4.01%→4.16%に上昇したものの、ドルインデックスは110.7→110.8とほぼ変わらず、ドル円は147円48銭→146円70銭とドル安方向でした。2年債金利も、4.41→4.65%と上昇しましたが、ドル買い反応は鈍くなりました。

2週連続の株高を見て、FRBのパウエル議長は「インフレに良くないから少し冷やそう」という気分になり、まずは10月30日のWSJで、「キャッシュリッチな消費者は、長期にわたって金利上昇を意味する可能性がある」と牽制。

そして予想どおりの0.75%利上げを決定したFOMC後の会見では、「利上げはより早くではなく、より高く、より長く」と、仮に12月FOMCで利上げ幅が縮小されたとしても、金利の最終到達点(ターミナルレート)は想定よりも高くなり、利下げは遠くなる可能性を示唆しました。

このため、楽観していた株式投資家は落胆して株を放り投げることになり、全てはデータ次第という振出しの気分に戻ったところで10月雇用統計が出ました。

雇用者数は26.1万人増加と予想の20万人増を上回ったものの、失業率は3.7%と前月の3.5%からは悪化し、賃金は前年比+4.7%と予想どおり。

1勝1敗1引き分け程度の内容でしたが、2年債金利は前日の4.71%から4.65%まで下がり、4日連続安のS&P500は反発と、強すぎる雇用統計ではなかったと受け止められた様子でした。

FedWatchでは、12月FOMCでの利上げ予想が、0.5%が52%、0.75%が48%と拮抗していますが、パウエル議長が、「より高くより長く」と、争点をずらしてしまったので、これまでほどは重要視されなくなったかもしれません。

ちなみに来年末の最多予想レートは4.75-5.0%となっており、1週間前の4.5-4.75%から0.25%上振れしています。

コモディティ市場では、銀が+9%、銅が+8%、WTIが+5%と反発。ゼロコロナ政策の修正の噂が飛び、売られる一方だった中国関連株が反発したことに呼応した動きのようにも見えます。

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