今週の相場(11/25時点)
今週のS&P500は+1.5%、NASDAQは+0.7%、日経平均は+1.4%。
米長期金利は3.83%→3.69%、ドルインデックスは107→106.1、ドル円は140円40銭→139円20銭と、いずれも低下しており、先週のドル高株安から反転し、メインシナリオのドル安株高軌道に復帰しました。
23日に公表されたFOMC議事録で殆どの参加者が、利上げペース鈍化が間もなく適切になるとの見方に同意したことが分かり、米金利は低下し、株価には援軍でした。
FedWatchでは、来月の利上げは0.5%にとどまるとの予想が76%と、先週同様の数値となっています。
コモディティ市場では、WTIが4%下落。原油市場は依然として中国での需要減退観測などを反映して弱気モードであり、チャートは50日線の下にあります。
原油価格の低下は日本の貿易構造にとっては有難いことで、円高要因です。
原油価格が主因では無いものの、ドル円は、およそ1か月前の151円をピークにほぼ一貫した下落基調にあり、今は一時的に140円を回復するのが精一杯のように見えます。
ドル円ロングの建玉は依然として相当残っていると見られており、今後の米経済指標が弱い際には、一段の調整が避けられないのではないかとの見方が優勢かと思われます。
今週は3.5日営業だったこともあって、個別銘柄では小幅な上下動が多く、大きな動きは余り見当たりません。
9月頃は一人負け状態が目立っていたSOX指数はすっかり立ち直り、今週は+1%と、他の株価指標と同等に動くようになってきました。
ちなみにARKKはマイナス1.5%。束の間のキラキラを敬遠する心理はまだ続いている様子です。
ビットコインとイーサリアムは直近1週間で、ほぼ変わらず。FTXのネガティブインパクトは一応吸収されたようですが、積極的な買いが戻るところまでは回復していません。
来週の雇用統計では、雇用者数が10月の実績+26万人から+15万人程度と、前月より弱めの数字が期待されているため、仮に強い数値が出ると、マーケットは少々荒れることが予想されます。
ただ本番が、13日発表のCPIであることは言うまでもありません。FOMCは13~14日と、CPI公表を挟んだ開催日程となっています。
性急な株価上昇はFRBを刺激しますので、1歩後退2歩前進のような、ゆっくりペースで年末に向かうのが望まれる株価予想図と言えそうです。
今年も残り1か月となり、現時点での昨年末との株価指数比較をおさらいしておくと、S&P500が16%安、NASDAQが28%安、日経平均が2%安。
但し、ドル建て日経平均は20%安で、逆に為替ヘッジなしS&P500は+1%です。
DOW(DJI)は5%安と大健闘。山高ければ谷深しで、NASDAQ絶対有利説は夢でした。
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