今週の相場(4/28時点)
今週のS&P500は+0.9%、NASDAQは+1.3%、日経平均は+1%と、いずれも小幅高。
米長期金利は3.57%→3.43%と低下しましたが、ドルインデックスは101.7で変わらず、ドル円は134円10銭→136円30銭と円売りが優勢でした。
新体制になった日銀の初会合では、現在の金融緩和策の継続が発表され、その後は一気に2円ほど円安が進みました。
一部では金利を抑え込むYCC政策に何らかの修正が入るとの観測もあったようですが、借金王の日本経済が金利上昇に耐えられないことだけが確かな事実であり、永遠の金融緩和が基本路線であることが再確認されました。
コモディティ市場では、銅が2%安と、依然としてリセッション懸念が反映されている様子で、WTIも2%安です。
米1-3期GDPの伸び率は前回の2.6%から1.1%に鈍化したものの、コアPCEは4.4%から4.9%に加速。また3月単月のコアPCEも+4.6%と、予想の+4.5%を上回っており、こうした結果もドルを下支えすることになったようです。
Fedwatchでは、5月FOMCでの0.25%利上げ予想が80%。年末は4.5-4.75%が予想最多であり、政策金利のピークアウトが織り込まれています。
テック大手の決算発表が進んでいますが、メタが+13%、マイクロソフト+8%、グーグル+2%、アマゾンは1%安。ネット広告の伸び悩みに底打ちの期待が入る一方、クラウドサービスの成長には限界説が出てきているといった様子です。
テック企業の大半はリストラなどコスト削減策に傾注しており、アマゾンAWSは値下げ対応せざるを得ない状況かと思われます。
NASDAQのADLINEは下向き。相変わらず一部の銘柄が指数を主導しているようで、親玉のアップルの決算は5月4日の予定です。
金融系には依然として資金が入りにくい状況が続き、預金流出が大きかったファーストリパブリック銀行が75%安と、事実上の破綻宣言がなされており、大手のシティとウエルズファーゴも4%安でした。
半導体は、マイクロンが+5%の一方、次四半期予想EPSを下方修正したテキサスインスツルメンツが6%安などマチマチな風景で、SOX指数は1%安。
1〜3月期として過去最高の最終利益を叩き出したエクソンは+2%。年初来では+8%と、S&P500同等のパフォーマンスです。
好決算銘柄に買いが入る一方、来週のFOMCを控えて、全体的には様子見スタンスが支配的な状況かと思われます。
次回利上げが最終回で、その後は徐々に利下げというのが市場の見立てですが、パウエル議長から同じ見解が出てくる保証はどこにも無いので、期待外れの場合には、市場の小波乱も考えられます。
ドル円は135円の節目を超えたので、FRBがよほどハト派転換しない限りは、140円が視野に入ってきましたし、ユーロは150円の大台に乗せました。
米国の金利上昇局面が終盤のため、さすがに昨年の1$150円からは1割ほど円が高い水準とはいえ、今年も緩慢な円安が続いており、円安と産業競争力の低下が貿易赤字を常態化させ、円安トレンドを長期化させるような展開も想定されます。
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