今週の相場(6/23時点)
今週のS&P500とNASDAQは同じく1.4%安、日経平均は2.7%安と小休憩。6月末を控えて、株から債券へのリバランスも指摘されています。
米長期金利は3.77%→3.74%と若干下げたものの、ドルインデックスは102.3→102.9に上昇し、ドル円は141円90銭→143円70銭と円安進行。
今週は、英中銀が政策金利を0.5%上げて5.0%、スイスが0.25%上げて1.75%、ノルウェーが0.5%上げて3.75%、トルコが6.5%上げて15%など、各国で政策金利の上昇が目立ちました。
FRBのパウエル議長も議会証言にて年内に0.5%の利上げを再度正当化するなど、日本の緩和姿勢との違いが改めて際立ったこともあり、円売りが進んだ印象です。
但し、CMEのFedWatchによれば、7月FOMCでの0.25%利上げ予想は72%ですが、年内2回利上げ予想は12%しかありません。来年の投票権を持つ米アトランタ連銀のボスティック総裁が、年内の政策金利据え置きを支持するなど、FRB内部でも意見の相違がみられます。
昨年の円安は、FRBの連続三段跳びによる急激な金利差拡大が主因でしたが、今年は米利上げが最終局面の中で日銀の金融スタンスが世界と真逆であることがクローズアップされており、それだけに今年の円安の方がグローバルで根が深い状況です。しかし反面、日銀のスタンス次第で景色が逆転する可能性もありますが、「動けない日銀」が見透かされてもいます。
コモディティ市場では、金と銅が2%安、銀が7%安と調整が進み、WTIも3%安。現在の商品市場は、個別の需給よりもマクロな金融環境に敏感になっており、各国の金利引き上げによる引き締めトレンドに対応して売りが優勢となった展開の様子です。
Recent Comments