今週の相場(7/14時点)
今週のS&P500は+2.4%、NASDAQは+3.3%、日経平均は変わらず。日経平均は水曜の31800円からは反発しており、50日移動平均で何とか持ち堪えたとの見方も可能かと思われます。
米長期金利は4.07%→3.83%に低下、ドルインデックスは102.3→100に下降、ドル円は142円10銭→138円80銭とドル安株高方向。先週怪しげな上昇を見せた米長期金利が低下し、素直にドル安となりました。
注目の6月米CPIは、前年比+3.0%と、5月の+4.0%から鈍化。コア指数も+4.8%と前月の+5.3%から鈍化。
先行指数と言われるPPIも、+0.1%と前月の+0.9%から鈍化し、コア指数も+2.6%と前月の+2.8%から鈍化。
CPIとPPIの上昇率鈍化は金利の落ち着きをもたらし、株は素直に好感した格好です。
コモディティ市場では、銀が+8%と大きく反発。銅は+4%、WTIは+2%。基本的にドル安はコモディティに有利ですし、中国の景気支援策への期待もありそうです。
個別では、金利敏感なIT大手が強く、エヌビディアが+7%、グーグル+5%、メタ6%など。
好決算のJPモルガンとユナイテッドヘルスは共に+4%。半導体関連は、オンセミ+7%、マイクロン+6%などで、SOX指数は+5%。
こうした中、AT&Tの7%安、ベライゾン5%安が目立ちます。WSJは、古いケーブルに使用されていた鉛による汚染を洗浄するために多大なコストが発生する可能性を報道しています。
米国CPIが3.0%で、日本は3.2%と、物価上昇率の日米逆転が話題ですが、日銀は動こうとしても動けない、がメインシナリオです。
金利上昇に耐えられない大借金体質となった日本は、「粘り強く金融緩和を続ける」しか選択肢は無く、世界のATMとしてゼロ金利のイージーマネーを供給する役割が定着しています。
ドル円も日経平均も、この辺で下げ止まりはするでしょうが、際立って上昇する時代は終わりでしょう。
CMEのFedWatchでは、今月利上げが93%の予想と確定的。年内2回利上げは21%予想と、1週間前の35%から減少しました。
長期金利が安心ゾーンの3.8%近辺に戻ったため、先週の緊張感は消えました。CPIの改善トレンドも確認され、市場は再び「ぬるま湯気分」に浸ろうとしています。
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