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September 24, 2023

今週の相場(9/22時点)

今週のS&P500は2.9%安、NASDAQは3.6%安、日経平均は3.4%安。日米ともに大き目の調整となり、日経平均は、先週の+2.8%を全て吐き出した格好となりました。

米長期金利は4.34%→4.44%に上昇、ドルインデックスも105.3→105.6、ドル円は147円80銭→148円36銭と、米金利高でドル高でした。

FOMCは予想どおり金利据え置きでしたが、内容はタカ派的と判断されました。

いわゆるドットチャートの平均値では、2024年の利下げ幅が、前回6月時の1.0%から0.5%に縮小。また、コアPCEの予想値は、今年の3.7%から来年は2.6%。

即ち、インフレ率は1.1%改善するのに、FFレートは0.5%の下げですから、来年の実質金利は今年よりも高い「利上げ」ということになり、株価には逆風でした。

週間での新規失業保険申請件数が20万1000件と、前週の22万1000件から2万件減少し、1月以来の低水準となったことも、「良いニュースは悪いニュース」となり、金利の高止まりと株安を後押ししました。

ここまで米長期金利が上がってくると、長期債への買い需要が出てくるはずという見方もありますが、むしろ短期債やMMFで5%以上の金利収入を期待する方が安全という考え方が今のところ支配的かと思われます。

私も一時「TLT」を保有していましたが、底が見えないため、今は控えています。

FedWatchでは、年内にもう1回利上げのあるとの予想が、先週の39%から45%に上昇しましたが、いまだ過半数は至りません。

英中銀が、ほぼ2年ぶりに利上げを中断したことは、サプライズと受け止められましたが、1票差の僅差での決定でした。

コモディティ市場では、金は変わらず、銀は+2%、銅は3%安、WTIは0.5%安とマチマチです。銅価格の低迷は中国景気への懸念が払拭されないことの反映かと思います。

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September 17, 2023

今週の相場(9/15時点)

今週のS&P500は0.2%安、NASDAQは0.4%安、日経平均は+2.8%。

インフレ下でも金融緩和を続ける異色の中央銀行を持つ日本株には年初来高値銘柄が続出。米国株は金利高で買いにくく、中国株は不動産バブル崩壊で買えない状況のため、日本株は一種の避難所と化してはいるものの、既に日経平均のPER(指数ベース)は20倍を超えており、割安感はほぼ消失したと思われます。なお、原油関連銘柄と電力株が同時に買われていく様子は、ちょっと面白い現象です。

米長期金利は4.26%→4.34%に上昇、ドルインデックスも105.1→105.3、ドル円は147円80銭で変わらずと、大きな方向性としては、米金利高でドル高が継続。
ECBの利上げに打ち止め観測が広がり、ユーロドルは、1.70から1.66に下落しています。

米8月小売り高は前月比0.6%増と、5か月連続のプラスでしたが、前年比では2.5%増ですから、インフレ分を考慮すれば実質はマイナスと考えるべきかもしれません。

米8月CPIは、前年比で+3.7%と2カ月連続で加速でしたが、エネルギーと食品を除くコア指数は前年比+4.3%と、7月の4.7%から鈍化。原油高によって、両者の動きは逆になっています。

原油価格上昇はインフレ再燃で利上げ再開を後押ししますが、ガソリンが高くなれば消費が減速して利下げが必要となるという両面効果があり、どちらの側面が強く現われてくるのかを見極めなければならない複雑な状況です。

コモディティ市場では、金・銀・銅が小幅高で、WTIが+4%。ロシアやサウジの減産継続を背景にWTIは90$を超え、景気と株式市場へのマイナスとなる懸念が広がっています。

FRBは今月のFOMCでの利上げは見送ると思われますが、その後に関して確固たる道筋を示すことは困難だと思います。

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September 10, 2023

今週の相場(9/8時点)

今週のS&P500は1.3%安、NASDAQは2%安、日経平均は0.3%安。

米長期金利は4.17→4.26%に上昇、ドルインデックスも104.2→105.1、ドル円は146円30銭→147円80銭と、米金利高ドル高でした。

米長期金利が高止まりする中、S&P500もNASDAQも50日線を割れています。中国でiphone禁止令(?)とのニュースで、アップル株の下げがテック株全体の下げを主導するような展開とも言えそうです。

中国がアップル離れを画策している背景には、新発売された「Huawei Mate 60 Pro」に、中国の半導体ファウンドリSMICが自前で(盗作で?)製造した7ナノチップが搭載されていることが関係あるのではないかと話題になっています。

コモディティ市場では、金・銀・銅が全て下げ、WTIは+2%と堅調。銅の下げは中国経済低迷で説明でき、また米国は石油輸出国であり、原油高とドル高はシンクロすると解説されています。

サウジアラビアとロシアは今週、原油の自主減産の延長を決めており、冬に向けて更なる原油高は懸念材料です。

先週の米8月雇用統計では、失業率が前月から+0.3%ポイント上昇して、雇用市場の軟化が示唆されたものの、新規失業保険申請件数は予想よりも少なく、一方的に労働市場が軟化していくとの傾向は見られなかったこと、また8月米ISM非製造業景況指数が54.5と、予想の52.5を上回ったことも、金利が高止まりする一因となった様子です。

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