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November 12, 2023

今週の相場(11/10時点)

今週のS&P500は+1.3%、NASDAQは+2.4%、日経平均は+1.2%。先週に続いて株は続伸しました。

米長期金利は4.58%→4.64%、ドルインデックスは105.1→105.8、ドル円は149円40銭→151円50銭。週間では、金利の反発を受けてのドル高株高でしたが、大きな流れとしては、米長期金利の落ち着きを好感した株高という理解です。

コモディティ市場では、WTIが4%安、天然ガスが14%安と、需要期の冬に向けて、エネルギー価格が下がっています。

中東情勢は、アメリカの説得やイスラエルに厳しい国際世論の影響もあって、原油供給の制約に繋がるような紛争拡大は避けられそうであること、および今後の欧州や中国の景気低迷観測を反映してWTIは下がっているとの解説がされています。

先週の弱い雇用統計が、金利安株高の大きなきっかけとなっていますが、米国労働市場の今後を探る手掛かりとして、日本のリクルートHDの業績が注目されます。

2012年にリクルートが買収した「インディード」は、世界最大級の求人検索エンジンとして同社の業績を支えると同時に、リアルな求人状況の有力なデータとなっています。

11月8日に公表されたリクルートの決算書には、「第2四半期の⽶国におけるIndeed上の求⼈数は前年同期⽐で約16%減少し、そのうち有料求⼈広告数は、採⽤需要がピークに近かった前年同期から約50%減少した。」との記載があり、リクルートHDの荒井執行役員は「景況感は引き続き厳しい」との見方を示しています。

現在の市場参加者は、金利安=株高という相関に注目しているので、インディードの現況が示すように、今後の米雇用市場が適度に軟調であるなら、金利上昇の抑制が当面の株価を後押しする要因になろうかと考えられます。

個別では、大手IT企業が堅調で、アマゾン、マイクロソフト、アップルが、それぞれ+4~6%。マイクロソフトは上場来高値を更新です。

但し、テスラは2%安。直近1か月では17%安と、7-9決算での減益発表以来、株価は冴えません。中国EV勢との競争も明らかに激しくなっており、依然としてPER50倍前後と割高なテスラ株のバリュエーションは、再評価されている途中なのかもしれません。

半導体関連は、エヌビディアが+7%、AMDが+6%、ブロードコム+8%などで、SOX指数は+4%。

エネルギー系はコモディティ価格の下落によって、エクソン、シェブロンが3%安。

肥満治療薬の承認報道で、イーライリリーは+5%ですが、他のヘルスケア関連銘柄は概ね下げています。

個別銘柄の明暗は強いものの、先週に続いて、今週も主要株価指数は上昇しており、年末にかけてのメインシナリオは、株のじり高ではないかと予想します。

ドル円に関しては、米長期金利の下落、日本の貿易収支の改善、原油価格の下落など、幾つかの円高材料が出ていますが、相場は日銀総裁の「春闘に注目」発言にフォーカスしたのか、まだまだ「円キャリーでGO」と決めつけたような相場付きです。

チャート的には、絶対的円安トレンドが継続するように見えますが、誰もが同じ方向を見ているのも若干気持ちが悪いので、FXのポジションは限定的としています。

証券口座内はドルが9割で、現在はフルポジ状態です。

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