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November 26, 2023

今週の相場(11/24時点)

今週のS&P500は+1%、NASDAQは+0.9%、日経平均は、+0.1%と、いずれも小幅上昇でした。

米長期金利は4.44%→4.47%、ドルインデックスは103.8→103.4、ドル円は149円60銭→149円40銭と、こちらも小幅な動き。

ただドル円は、一時147円15銭付近までの円高方向の動きがあり、これまでのスーパー安心円安相場とは少し違うムードも生じてきたので、警戒モードは1段階上げるべきかと思います。

なお現在の149円40銭は、先週の高値151円90銭と今週の安値147円20銭の仲値149円55銭に僅かに足りず、半値戻しは出来ていないという微妙な水準となっています。

コモディティ市場では、金・銀・銅が1~2%上昇し、WTIは1%安。26日に予定されていたOPECプラスの会合が延期され、減産で足並みが揃わないとの観測が生じて、原油価格は軟調でした。サウジの減産要求に対してアフリカ勢が難色を示しているとの報道が出ています。

世界中が注目していたエヌビディアの3Q決算は、またまた素晴らしい結果で、EPSは予想の3.37$に対して4.02$。売上は、予想の162億ドルに対して、181.2億ドル。次の4Q売上高見込みは、予想の179.6億ドルに対して200億ドル±2%。

エヌビディア自身の株価は週間で3%下げましたが、SOX指数は変わらず。データセンター向けのエヌビディアの売上が増加しているなら、他の半導体への需要にも結び付くのではないかという連想が働いたという解釈も出来そうです。

個別では、そもそもサンクスギビング休暇で週後半は閑散という状況もあり、全般に小動きですが、ボーイングが6%上昇。

ボーイングは1か月前の3Q決算で、予想以上の赤字を計上しましたが、以降株価は24%も上昇しています。売上、赤字幅とも昨年よりは改善していることや、通期のキャッシュフロー予想や787ドリームライナーの納入予定機数が維持されたことを好感する解説もありました。やや売られ過ぎていたのかもしれません。

オープンAIの内紛に関しては、解任されたサム・アルトマンCEOが、一時マイクロソフトに入社するとの報道があったものの、結局はオープンAIのCEOに復帰。

投資銀行エバコアISIは「今回の件を通じて、オープンAIとの関係が強固となり、マイクロソフトの人工知能(AI)戦略が本格化する」と評価しています。マイクロソフトの株価は22日に最高値を更新しました。

22日に発表された週間新規失業保険申請件数は前週比2万4千件減の20万9千件となり、雇用市場が依然タイトであるとの印象を与えたものの、 ブルームバーグエコノミクスのスチュアート・ポール氏は「季節調整済みの失業保険申請件数の減少は、感謝祭の休暇を前にした変則的な労働者確保の動きで説明できる」と指摘し、「週ごとのボラティリティーをならせば、継続受給者数の増加傾向は、失業者の再就職がますます困難になっていることを示唆している」と述べています。

また、24日発表の11月米国購買担当者景気指数(PMI)は、製造業が10月から0.6ポイント低下して49.4。節目の50を下回って2カ月ぶりに「不況」水準となり、サービス業の雇用者数は20年6月以降で初めて減少しました。

S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのシャーン・ジョーンズ氏は、「雇用削減は製造業以外にも広がっている。サービス企業はコスト節減を求め、11月に新たに人員を減らしたことを示唆した」と説明しています。

株式マーケットはAIバブル的な活況とも言えそうで、Fear & Greed Indexは「68」とGREEDゾーン入りしていますが、現実の景気は、徐々に北風が強くなっている様子です。

今後の円高シナリオを警戒して、9割近かった証券口座のドル比率は7割としました。かなり円が増えましたが、これで日本株を買おうという気にはならないので、用途は未定です。

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