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March 31, 2024

今週の相場(3/29時点)

今週のS&P500は+0.4%、NASDAQは0.3%安、日経平均は1.3%安。

米長期金利は4.20%→4.21%、ドルインデックスは104.4→104.5、ドル円は151.42円→151.35円と、ほぼ変わらずでした。

注目された2月の個人消費支出(PCE)データは、前年比+2.5%で、予想と一致。前月比では+0.3%と、1月の+0.4%より鈍化。

食品とエネルギーを除いたコアPCE指数は前年比+2.8%と、伸び率は2年11カ月ぶりの低水準。前月比では+0.3%で、1月の+0.5%から減速しました。

住宅・エネルギーを除くスーパーコアは前月比+0.2%と1月の+0.7%から鈍化。

パウエル議長はこれを受けて、「概ね私たちの期待に沿った内容で、今回の結果に過剰に反応することはない」と発言しました。

ざっくり言って、CPIは都市部の家賃のウエイトが高いために上振れしやすく、逆にPCEは比較的落ち着いた道筋を辿りやすいと言えそうです。

いずれにせよ、市場予想どおり6月に利下げが実施されるかどうかは、今後の指標次第かと思われます。

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March 23, 2024

今週の相場(3/22時点)

今週のS&P500は+2.3%、NASDAQは+2.9%、日経平均は+5.6%。

米長期金利は4.31%→4.20%、ドルインデックスは103.5→104.4、ドル円は149.07円→151.42円。米金利低下でもドルは強く、円は弱いという結果でした。

金利以外の要素がドル買いを後押ししているのかどうか。もう少し観察してみる必要がありそうです。

注目された19日の日銀会合結果は、事前の報道どおりで、既に形骸化していたマイナス金利、ETFとREIT購入を廃止。YCCも廃止ですが、とは言え国債購入は継続ですから、結局は特に変わらず。

むしろこれで、当面は日銀から円高材料が出てくる可能性が低くなったことで、市場は待ってましたとばかりに、円安再開。「17年ぶりの利上げ」という見出しとは裏腹に、日銀の限界が顕わになっています。

続いてのFOMC。

最近の強めのCPIやPPIから、私を含めて、タカ派的な姿勢を覚悟していた投資家が多かったと思いますが、結果はハト派的でした。

量的引き締め(QT)を近く減速する方針に加えて、政策金利については年内に3回引き下げるとのスタンスが維持されたため、市場は金利低下株高で反応しました。

FRBは2024年の成長率について、1.4%から2.1%に見通しを引き上げたにもかかわらず、金融政策が緩和的な方向に向かっているのは、大統領選を控えた政治的な配慮なのではといった憶測も生まれています。

ローレンス・サマーズ元米財務長官は、「米金融当局は利下げを開始したくてうずうずしている印象を受ける。なぜそんなに急いでアクセルを踏もうという話になるのか理解できない」と述べています。

いずれにせよ、インフレファイターであるはずのFRBが更なる株高を支援するようなトーンであることに違和感を感じながらも、株を買い戻した人が多かったと思われます。

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March 17, 2024

今週の相場(3/15時点)

今週のS&P500は0.1%安、NASDAQは0.7%安、日経平均は2.5%安。

米長期金利は4.08%→4.31%、ドルインデックスは102.7→103.5、ドル円は147.06→149.07円。米金利上昇でドル高でした。

2月の米CPIは、前月の+3.1%に対して+3.2%、コアCPIは前月の+3.9%に対して3.8%。いずれも予想を上回り、前月比ではどちらも+0.4%と、年間+5%程度の瞬間風速です。

2月の生産者物価指数(PPI)は、前月の前年比+1%から+1.6%に上昇。コアPPIは、前月と同じ+2%。

総じて予想より強めの数字であり、CPIとPPIの結果が金利上昇を促したものと判断されます。

なお、アメリカの2月の小売売上高は前月比で+0.6%と、2か月ぶりに前月を上回りました。

コモディティ市場では、金が1%安と休憩したものの、銀が+3%、銅が+6%。ゴールドに対する出遅れ感の修正と、中国の株価持ち直しが影響しているように感じられます。

WTIは+4%で80$台に上昇。IEAの需要増レポートやOPECプラスの減産継続が要因と解説されています。

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March 10, 2024

今週の相場(3/8時点)

今週のS&P500は0.3%安、NASDAQは1.2%安、日経平均は0.6%安。日経平均は4万円到達も、維持は出来ませんでした。

米長期金利は4.18%→4.08%、ドルインデックスは103.9→102.7、ドル円は150.14円→147.06円。金利低下でドル安でした。

米2月雇用統計は、NFPが予想の20万人に対して27.5万人でしたが、前月分が35.3万人から22.9万人と大きく下方訂正。雇用者数が驚くほど多いときはほぼ間違いだ、ということが再認識されました。

失業率は前月の3.7%から3.9%に悪化し、平均賃金は前月の前年比+4.4%から+4.3%に低下。

総じて弱い結果と解釈され、金利低下でドル安方向への反応でした。

コモディティ市場では、ドル安を反映してか、金銀が4~5%上昇。WTIは、中国の自動車販売減少で、改めて同国の経済減速が懸念されて3%安と解説されています。

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March 03, 2024

今週の相場(3/1時点)

今週のS&P500は+0.9%、NASDAQは+1.7%、日経平均は+2%。

米長期金利は4.25%→4.18%、ドルインデックスは104.0→103.9、ドル円は150.54円→150.14円。金利低下で若干のドル安でした。

1月のPCE価格指数は前年比+2.4%と、前月の+2.6%から縮小。
PCEコア価格指数は前月比+0.4%で、前年比では+2.8%。

依然として高水準ではあるものの、ほぼ予想の範囲であり、金利低下を誘って株高を支援する結果となったように見えます。

但し、FRBが「スーパーコア」として注目する住宅・エネルギーを除くPCEサービスは前年比+3.5%と、12月の+3.2%から加速しており、前月比でも+0.6%と前月の+0.3%から倍化。

ここに着目するなら、利下げは遠のきそうです。

CMEのFedWatchでは、6月までに利下げが始まるとの予想が63%ですが、アトランタ地区連銀のボスティック総裁は夏ごろと発言しており、特に今の株式市場の強さを考えるなら、利下げ時期が更に後ずれする可能性も感じられます。

コモディティ市場では、金が+2.6%。株も金も同時に強いのは珍しく、金採掘の生産コストやデジタルゴールドの上昇が刺激している可能性がある他、そもそも通貨が「しゃぶしゃぶ」になって何でも上がる相場環境になっているのかもしれません。

中でも価値が薄まっているのは「円」。JPモルガンの試算によれば、日本企業の直近決算における増益要因の7割は円安です。

WTIは+4.3%。OPECプラスの減産延長が決まるのではないかとの観測が語られている様子です。仮に減産が長期化するなら、更なる価格上昇圧力が懸念されるところです。

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