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March 17, 2024

今週の相場(3/15時点)

今週のS&P500は0.1%安、NASDAQは0.7%安、日経平均は2.5%安。

米長期金利は4.08%→4.31%、ドルインデックスは102.7→103.5、ドル円は147.06→149.07円。米金利上昇でドル高でした。

2月の米CPIは、前月の+3.1%に対して+3.2%、コアCPIは前月の+3.9%に対して3.8%。いずれも予想を上回り、前月比ではどちらも+0.4%と、年間+5%程度の瞬間風速です。

2月の生産者物価指数(PPI)は、前月の前年比+1%から+1.6%に上昇。コアPPIは、前月と同じ+2%。

総じて予想より強めの数字であり、CPIとPPIの結果が金利上昇を促したものと判断されます。

なお、アメリカの2月の小売売上高は前月比で+0.6%と、2か月ぶりに前月を上回りました。

コモディティ市場では、金が1%安と休憩したものの、銀が+3%、銅が+6%。ゴールドに対する出遅れ感の修正と、中国の株価持ち直しが影響しているように感じられます。

WTIは+4%で80$台に上昇。IEAの需要増レポートやOPECプラスの減産継続が要因と解説されています。

個別ではトランプに嫌われているメタが4%安。成長神話が剥げたテスラが7%安。

安全性軽視とみなされたボーイングが8%安。AI恩恵が期待外れのアドビが11%安。

反省期間入りの半導体では、AMDが8%安、ブロードコム6%安などで、SOX指数は4%安。

殆どの株式において、今月第一週は明らかに「はしゃぎ過ぎ」の局面が見られましたが、この1週間でかなり調整が進み、多くは25日線近辺まで下落しました。

CMEのFedWatchでは、年内3回利下げ予想が35%ですが、0回予想も1%います。

PPIは2019年レベルに戻っても、CPIは元の2%に戻らないという状態が続いており、そこには構造的な要因が潜んでいると考えるのが自然だと思われます。FRBが物価2%を目標にする限り、期待されるほどの利下げは行われないように思われます。

日銀は、マイナス金利を廃止する方針と報道されていますが、メディアと海外勢が騒ぐ割に、その影響は小さいものと想定されます。

日経報道によれば、約500兆円の日銀当座預金のうち、マイナス金利対象は僅かに5%ほどで、4割の200兆円には既に0.1%のプラス金利が付与されています。

何であれ、借金王国日本は金利上昇を防ぐための国債購入はやめられず、結局は何も変わらないというのがメインシナリオかと思います。

むしろ、これで日銀の手が出尽くしと見透かされ、円安に歯止めがかかりにくくなる事態の方が懸念されます。

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