今週の相場(3/1時点)
今週のS&P500は+0.9%、NASDAQは+1.7%、日経平均は+2%。
米長期金利は4.25%→4.18%、ドルインデックスは104.0→103.9、ドル円は150.54円→150.14円。金利低下で若干のドル安でした。
1月のPCE価格指数は前年比+2.4%と、前月の+2.6%から縮小。
PCEコア価格指数は前月比+0.4%で、前年比では+2.8%。
依然として高水準ではあるものの、ほぼ予想の範囲であり、金利低下を誘って株高を支援する結果となったように見えます。
但し、FRBが「スーパーコア」として注目する住宅・エネルギーを除くPCEサービスは前年比+3.5%と、12月の+3.2%から加速しており、前月比でも+0.6%と前月の+0.3%から倍化。
ここに着目するなら、利下げは遠のきそうです。
CMEのFedWatchでは、6月までに利下げが始まるとの予想が63%ですが、アトランタ地区連銀のボスティック総裁は夏ごろと発言しており、特に今の株式市場の強さを考えるなら、利下げ時期が更に後ずれする可能性も感じられます。
コモディティ市場では、金が+2.6%。株も金も同時に強いのは珍しく、金採掘の生産コストやデジタルゴールドの上昇が刺激している可能性がある他、そもそも通貨が「しゃぶしゃぶ」になって何でも上がる相場環境になっているのかもしれません。
中でも価値が薄まっているのは「円」。JPモルガンの試算によれば、日本企業の直近決算における増益要因の7割は円安です。
WTIは+4.3%。OPECプラスの減産延長が決まるのではないかとの観測が語られている様子です。仮に減産が長期化するなら、更なる価格上昇圧力が懸念されるところです。
個別では、エヌビディア旋風が周囲を巻き込んで半導体祭りが進行中で、AMDが+15%、マイクロンが+11%などで、SOX指数が+6.8%。
パソコン通販のイメージが強かったデル(DELL)もAI恩恵銘柄となったようで、+38%の暴騰。
名前の割に冴えなかったシースリーエーアイが好決算で+37%。
AIブームとPC・半導体の回復サイクルが同時に到来して、関連銘柄を押し上げています。
下げた方では、AIのGeminiが不評のグーグルが5%安、機密記録をハッキングされたユナイテッドヘルスが7%安。データクラウドのスノーフレイクは売上見通しが悪くて19%安。
またクラウドセキュリティのジースケーラー(ZS)が好決算でも7%安と、先週のパロアルトネットワークスに続いて、ネットワークセキュリティ企業には逆風が見られます。
相変わらず日本株への関心は高く、来週の日経平均4万円越えがほぼ確実視される状況ですが、半導体関連にはPER70倍などの高値銘柄が出現しており、流石に調整は近いものと考えられます。
出遅れているTOPIXや小型株、更には見捨てられたJ-REITにまで資金が回ってくるのかどうかは、日本株ブーム継続の一つのポイントかと思われます。
米国株はフルポジ状態ですが、その半分はゴールドや債券ETFとし、突然に風向きが変わっても耐えられることを意識しています。
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