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April 28, 2024

今週の相場(4/26時点)

今週のS&P500は+2.7%、NASDAQは+4.2%、日経平均は+2.3%。いずれも先週の下げ分を取り戻してはいませんが、流石に反発です。

米長期金利は4.62%→4.66%、ドルインデックスは106.1で変わらず、ドル円は154円64銭→158円29銭。円は独歩安で、あのトルコリラにも負けています。

25日発表の1-3期米GDPは年率換算で前期比+1.6%と、前四半期の+3.4%から大幅に鈍化したものの、同時に発表されたPCEコア価格指数は+3.7%と加速。弱いGDPでもインフレ率は依然高い、という印象になりました。

26日に発表された3月のPCEデフレータは前年比+2.7%で、前月の2.5%を上回り、コアPCEは前年比+2.8%で、2月と同率で高止まり。スーパーコアPCEは前月比+0.4%と前月の+0.2%から加速。

総じて強い数値で、利下げ予想はまた後ずれし、CMEのFedWatchでは、年内1回だけ利下げ予想が、先週の35%から40%に増加。年内利下げ無し予想も、14%から20%に増えました。

26日の日銀会合では政策変更なし。

総裁会見でも特段のタカ派コメントは無く、政府日銀ともに円安容認の姿勢と解釈され、1日で3円近く円安が進む放置プレイ状態となっています。

コモディティ市場では、金が3%安、銀が5%安と、最近の過熱相場への反省気分が生まれています。金相場を押し上げている主エンジンは中国であると見られていますが、上海金先物市場での証拠金引き上げが調整のキッカケだろうという説が有力です。但し、押し目買いをしているのもまた中国人と思われ、金相場は長期的な強気相場に入っているという見方が多数派かと思われます。

なお銅は+2%。これも中国の景気動向が思ったほど悪くはなさそうという憶測が要因と報道されています。

WTIは小幅な動きでした。

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April 21, 2024

今週の相場(4/19時点)

今週のS&P500は3%安、NASDAQは5.5%安、日経平均は6.2%安。想像していたよりもズルっと深押ししたという感じです。

米長期金利は4.52%→4.62%、ドルインデックスは106.0→106.1、ドル円は153円29銭→154円64銭。金利高ドル高でした。

株式市場の動揺によって、ドル円は一時1円ほど円高に振れたものの、終わってみれば安心の円安。利上げも介入も口先だけと、舐められています。

15日発表の米3月小売売上高は前月比0.7%増。2月分も0.6%増から0.9%増に上方改定と大変強い数字で、これを受けてFRBの利下げ観測は後退。
FedWatchでは、6月利下げ予想は16%となり、年末FFレートは、年内1回だけ利下げ予想が36%で最多となっています。

先月、利下げは遠くない(not far)と語っていたパウエル米FRB議長は翌16日、「インフレ目標達成の自信を得るまでにいまだ時間がかかる」と、敗北宣言(?)。

コモディティ市場では、金・銀が+1%、銅が+6%と、引き続き金属が強く、WTIは3%安。

今週は半導体関連で注目の決算があり、まずはオランダのASMLの売上が期待以下、続くTSMCは好決算ながら半導体市場全体の見通しを引き下げたことで、これまで相場を牽引したAI銘柄が崩れ、半導体関連銘柄全体が売られました。

週後半は地政学リスクにも関心が強まり、イスラエルがイランを攻撃したとの報道でリスクオフ気分が拡散しました。

米国株価を押し上げていた利下げ期待と半導体需要という二大エンジンに影が差してグラグラしていた心理に、中東緊張が背中を押したといった具合ですが、幸いにもイランの対応は抑制的であり、原油価格の上昇が一服したことも安堵されます。

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April 14, 2024

今週の相場(4/12時点)

今週のS&P500は1.6%安、NASDAQは0.5%安、日経平均は+1.4%。

米長期金利は4.40%→4.52%、ドルインデックスは104.3→106.0、ドル円は151円63銭→153円29銭。金利上昇で、ドル高でした。

米金利上昇の主因はCPI。3月の米CPIは前年比で+3.5%と、2月の+3.2%から悪化。原油高でエネルギー価格が1年ぶりに上昇に転じたほか、自動車保険も高く、前月比では+0.4%と、高インフレ率の抑制は足踏みが続いています。

またコア指数は前年比+3.8%、前月比では+0.4%と、2月と同じでした。

続いて3月PPIは、前月比で+0.2%と、2月の+0.6%から鈍化したものの、前年比では+2.1%と、2月の+1.6%から悪化。

依然として、PPIは比較的落ち着いているものの、CPIは高止まりして下げ渋りの状態が続いており、PPIが低くても安心できないといった感触です。

FRBによる利下げ期待はズルズルと後退するのが「お約束」となってしまい、年内3回利下げ説は概ね消滅し、年内ゼロ利下げ説も登場。

CMEのFedWatchでは、6月利下げ予想が先週の51%から27%にほぼ半減し、年内2回利下げが35%と最多であるものの、利下げ無し予想も9%あります。

もし6月に利下げできないと、大統領選への影響を避けようとして、FRBは極めて動きにくくなります。

コモディティ市場では、金・銀・銅が+1~2%と小幅上昇し、WTIは2%安と小休止でした。

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April 07, 2024

今週の相場(4/5時点)

今週のS&P500は1%安、NASDAQは0.8%安、日経平均は3.4%安。

米長期金利は4.21%→4.40%、ドルインデックスは104.5→104.3、ドル円は151円35銭→151円63銭。金利上昇でもドルがさほど買われなかったことには若干の変調が感じられます。

3月雇用統計は、予想の20万人に対して30.3万人でしたが、1月雇用統計が35.3万人から22.9万人へ修正されたことを考えると、真に受けるのもどうかという感じです。

失業率は2月の3.9%から3.8%に低下。平均時給は前年比の伸び率が4.1%と2月の4.3%から低下。

総じてサプライズと言えるほどの内容は無かったと思われます。

一方、コモディティ市場は大きく動いており、金が+4%、銀が+10%、銅が+6%、そしてWTIが+4%。

今や、株式市場よりもコモディティの方が注目です。

イスラエルが在シリア・イラン大使館を攻撃したことは挑発的な蛮行とも言え、原油市場が反応するのは当然でしょうし、NPO7名を爆撃死させたことは、実戦から遠ざかっていたイスラエル軍の能力低下を感じさせます。

元々はハマスによる奇襲攻撃への正当な反撃であったとしても、あまりの「やり過ぎ感」に、世界はネタにエフ政権に辟易としてきています。

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