今週のS&P500は+1.6%、NASDAQは+3.2%、日経平均は+0.3%。
米長期金利は4.43%→4.22%と下げ、ドルインデックスは104.9→105.5と上昇、ドル円は156円76銭→157円32銭。
欧州議会選挙で反EU勢力が増えたため、今後の政治混乱懸念でユーロが売られたために、米金利低下でもドル高となったようです。今週のユーロ円は、169円30銭→168円50銭の円高でした。
12日発表の5月米CPIは、前年比+3.3%で、前月の+3.4%から縮小。コアCPIは、+3.4%と4月の+3.6%から改善。
コアCPIの前月比も+0.2%と、4月の+0.3%から改善。
スーパーコアが前月比0.04%と僅かながらマイナスとなったのはちょっとした驚きで、サービス業価格にようやく天井感かとの観測が出てきました。
また、翌日発表のPPIも、5月が前年比+2.2%で、前月比は0.2%のマイナス。
コアPPIも、前年比+2.3%と前月の+2.5%から縮小し、前月比も伸びゼロと、インフレファイターには朗報でした。
先週分の新規失業保険申請件数は1.3万件増の24.2万件と前回の22.9万から予想外に増加。また失業保険継続受給者数は182万人と、前回179万人から予想以上に増加し、労働需給も軟化の兆しが見えました。
既に隣のカナダは利下げに転じており、景気後退への方向性は明確になっている感触です。
FOMCは、予想どおりに金利維持。ドットチャート中央値からは、年内に1回の利下げが示唆されましたが、年内の利下げ回数を2回と考えたFOMC参加者は全19人中8人を占め、中央値である1回派の7人を上回っています。
CMEのFedWatchでは、2回利下げ予想が46%と最多です。
会見でのパウエル議長は景気鈍化を示す指標に喜ぶことなく、慎重な言い回しで利下げへの期待感を抑制したものの、マーケットは少し先走った格好です。
なお、大統領選挙直前の金利変更は政治的すぎるので、11月か12月に1回利下げするのが現実的なシナリオかと思います。
金曜日の日銀会合は、国債購入減額を次回会合で決定することを決定したという肩透かしの内容で、本編を見に行ったら予告編だったというような結果でした。
いずれにせよ、正常化したいけれども出来ない日銀の苦悩が改めて明らかになり、日本財政は詰んでいることが再確認されました。
コモディティ市場では、貴金属祭りが去って、金・銀・銅が小動き。銀も銅も、5月下旬の高値から1割下落していますが、金の下落率はその半分です。
WTIは4%反発ですが、行楽シーズンを控えた米国ガソリン価格は、ウクライナ戦争後の高値に対して、その7割水準で落ち着いています。
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