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July 21, 2024

今週の相場(7/19時点)

今週のS&P500は2%安、NASDAQは3.6%安、日経平均は2.7%安。テック系を中心に、やや大きめの調整となっています。

米長期金利は4.19%→4.24%、ドルインデックスは104.1→104.4、ドル円は157円88銭→157円50銭。いずれも小動きでした。

この1週間は、トランプ前大統領に対する暗殺未遂で始まり、世界的なシステム障害で終わりました。

16日発表の6月米小売売上高は、前月比で横ばいでしたが、予想の0.3%減を上回り、前月分も速報の+0.1%から+0.3%に上方改定されました。

17日発表のオランダASMLの2Q決算は、売上の半分が中国。また3Qの売上高見通しは67〜73億ユーロと、市場予想の76億4900万ユーロを下回ったことはネガティブでした。

そうした中、バイデン政権が日本とオランダに半導体製造装置の対中規制の強化を求めたと伝わり、さらには台湾に防衛費の負担を要求するトランプ発言が報道されると、半導体銘柄への嫌気が、AIブームの反省気分へと繋がっていきました。

コモディティ市場では、銀が6%安、銅が8%安、WTIが3%安と、株式市場のリスクオフ気分が伝播し、ポジション調整が進みました。

個別では、既述のように半導体が総崩れ。エヌビディアが9%安、AMDが17%安、マイクロンが14%安と、AIブームの終焉が早まって、SOX指数は9%安。

一方で、ユナイテッドヘルスは+11%、ホームビルダーのDRホートンが+13%など、テック系以外での物色は盛んで、キャタピラも+4%と堅調。トランプは「掘りまくれ」と吠えています。

アクティビストのエリオットによる株式取得が伝わったスターバックスも+6%。物言う株主は、株価上昇コンサルタントです。

人間的には欠点だらけのトランプですが、暗殺という野蛮な行為が成功しなかったことは無論喜ばしいことですし、彼の持つ強い運を感じざるを得ません。

週末、ウインドウズとクラウドストライクのファルコンの組み合わせは、史上最大ともいわれるテック障害をもたらしました。

コロナ下において、私はクラウドストライクに大変お世話になっていましたし、決算をしくじることのない銘柄として良く知られていたものですが、株価は今週18%安となり、大きな訴訟リスクを抱えました。

米国エアラインは大混乱、英国保険医療システムはダウン、フランスでは一部放送局が停止、各国でトレーディングシステムが機能不全。

セキュリティソフトがセキュリティを崩壊させるといった皮肉な事態は、温泉気分だった株式市場には冷水となりましたが、S&P500も日経平均も25日線までの調整ですし、エヌビディアは50日線上にあります。

「Fear & Greed Index」もニュートラルゾーンです。

老化現象が顕著なバイデンの撤退は時間の問題と見られていますが、その後の選挙戦の構図はまだ見えず、当面は夏の悪天候を耐える慎重な姿勢が求められます。

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