今週の相場(7/12時点)
今週のS&P500は+0.9%、NASDAQは+0.2%、日経平均は+0.7%。
米長期金利は4.28%→4.19%、ドルインデックスは104.9→104.1、ドル円は160円82銭→157円88銭。金利低下でドル安でした。
木曜日、注目の6月米CPIは、前年比+3.0%。前月の+3.3%から改善し、さらには前月比でマイナス0.1%と、ようやく瞬間風速で下降に転じました。
コアCPIは前年比で+3.3%と前月の3.4%から改善し、前月比も+0.1%。
これならFRBも安心だろうと、CMEのFedWatchでは、9月利下げ予想が9割超にまで上昇しました。
ドル円は日本政府による介入があったようで、やや大きめの下落になっています。
翌日のPPI(生産者物価)は、前年比で+2.6%、前月比で+0.2%と予想よりも上。コアPPIも、前年比+3.0%、前月比+0.4%と、これも予想より上。
PPIの内訳としては、やはりモノに比べてサービス価格の調整が遅れている印象です。
PPIの上昇は利下げ期待に少し水を差した格好ですが、そもそもPPIの前年比上昇率は5か月連続で拡大しており、その上でCPIが落ち着いているので、とりあえず負の影響は限定的だろうと市場は判断した様子です。
コモディティ市場では、先週に利下げを先取りした買いが多かったせいか動きが小さく、金が+1%、銀と銅が2%安、WTIは1%安でした。
個別では、テック系の一部に反省が発生し、メタが8%安、ネットフリックス6%安など。
金利低下傾向を受けて、ホームデポが+8%、レナーが+12%など住宅系が買われました。
半導体は、インテルが+8%、AMDが+6%など出遅れ系に買い戻しが進み、SOX指数は+2%。
日米ともに、やや割高になった株価ですが、米MMFには1000兆円が「待機」していると言われ、こうした過剰流動性が割高の壁を何とか登って行こうとしているというのが現状かと思われます。バブルの入り口という見方も可能かと思います。
ラッセル2000が+6%なので、煮詰まった大型株を離れて、出遅れた小型株への物色が盛んになるのではないかという観測もあります。
ドル円相場の現状は、依然強い円キャリートレード心理と、中長期的な米金利低下観測によるポジション調整のドル売りとのせめぎ合いという構図になってきたかと思います。
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