今週の相場(7/26時点)
今週のS&P500は0.8%安、NASDAQは2%安、日経平均は6%安。
米長期金利は4.24%→4.19%、ドルインデックスは104.4→104.3、ドル円は157円50銭→153円76銭。
2週連続の株安はリスクオフ気分を高め、これまで安心感の強すぎた円キャリートレードもポジション調整のターゲットとなり、円高が進みました。
木曜発表の米4-6月GDPは、予想の2%に対して2.8%増となり、1-3月の確定値1.4%増の2倍。
米経済は十分に強く、ソフトランディング可能との予測を支援する結果でした。
金曜発表の6月個人消費支出(PCE)価格指数は前年比+2.5%。前月の+2.6%から鈍化し、FRBの9月利下げ予想を後押ししました。PCE価格指数の前月比は+0.1%なので、単純に考えれば2%目標を達成です。
また、コアPCE価格指数は前年比+2.6%で前月と同じ。コアPCEの前月比は+0.2%、前月は+0.1%でした。
CMEのFedWatchでは、9月までに利下げされるとの予想がほぼ100%です。
コモディティ市場では、金が1%安、銀が4%安、銅が3%安、WTIが5%安と、先週に続いて株と為替のリスクオフ気分が伝染し、ポジション調整が入りました。
個別では、エヌビディアが4%安、AMD8%安、マイクロン4%安など引き続きAIブームの反省が続いていますが、先週よりは下げ幅が縮小し、SOX指数は3.1%安と、先週の9%安よりはマシになっています。
物流のUPSは2Q決算が悪く、11%安。EVが絶不調のフォードは20%安。ロボタクシー発表を延期したテスラは8%安。
この2週間ほどでAIブームが一気に終焉ムードとなり、同様に安心トレードのはずだった円ショートにも反省時期が訪れ、2週間で161円台から151円台へと大きめの調整になりましたが、特に何かがあったというよりは、自分の重さに耐えられなくなった過剰ポジションの自壊という雰囲気です。
S&P500が、高値からの下落率が4%で50日線の上にあるのに対し、SOX指数は14%も下落して50日線から5%ほど低い位置にあります。
なお、ドル円に関しては、長期的な円安トレンドの中での一時的な円高に過ぎないといった意見も多く見られます。円安の要因とされている貿易収支やデジタル赤字の悪化、インフレ負けする日本の政策金利といった構造的要因が、早期に解決されそうな期待感は見られません。
日銀が市場の期待を超えて、果敢に金利正常化に取り組むなどという姿は想像出来ません。
一方、半導体発のネガティブセンチメントにあまり巻き込まれず、GOLDとインドは粘っています。
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