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August 25, 2024

今週の相場(8/23時点)

今週のS&P500は+1.4%、NASDAQは+1.4%、日経平均は+0.8%。

米長期金利は3.88%→3.80%、ドルインデックスは102.4→100.7、ドル円は147円60銭→144円36銭。円キャリーは遠い昔の話となり、今やドル安と円高の共演になりました。

注目のジャクソンホール。FRBのパウエル議長は、「政策を調整すべき時が来た」「労働市場のさらなる減速は歓迎しない」と発言し、FRBの視線がインフレから雇用に移ったことを明確に示しました。

こうして9月の利下げは確実視されていますが、利下げ幅を0.5%とする大胆予想は24%と少数派です。

コモディティ市場では、金がほぼ変わらず、銀が+4%、銅が+1%、WTIは2%安。ドル安によって貴金属は堅調であり、原油は景気下向きを反映して軟調だと思われます。

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August 18, 2024

今週の相場(8/16時点)

今週のS&P500は+3.9%、NASDAQは+5.3%、日経平均は+8.7%。

米長期金利は3.94%→3.88%、ドルインデックスは103.2→102.4、ドル円は146円65銭→147円60銭。米金利低下でドルは弱く、円は更に弱いという結果でした。

13日発表の7月PPIは、前月比で+0.1%と、前月の+0.2%より鈍化。前年比では+2.2%で、前月の+2.7%から鈍化。

コアPPIは前月比横ばいで、6月の+0.3%より鈍化。前年比では+2.4%と、前月の+3.0%から鈍化。

14日発表の7月CPIは、前月比+0.2%と、6月の0.1%低下から悪化ですが、前年比は+2.9%と、前月の+3.0%から鈍化。前年比上昇率は2021年3月以降では、初めて3%を下回りました。

コアCPIは前月比+0.2%と、前月の+0.1%より悪化したものの、前年比では+3.2%と前月の+3.3%から改善し、2021年4月以来の低水準でした。

PPIもCPIも全般に予想より低く、CMEのFedWatchでは、9月利下げ確率が100%です。

但し、家賃など住宅費が+0.4%と前月の+0.2%から加速し、CPI上昇分のほぼ9割を占めている点は心配されます。

15日発表の7月小売売上高は前月比+1.0%と、市場予想の+0.3%を上回りました。2か月連続で予想以上の数値となり、米経済のリセッション懸念が相当程度払拭されて株高をもたらしました。

コモディティ市場では、金・銀・銅がそれぞれ+3%、+5%、+4%と堅調で、金先物は最高値更新です。WTIはほぼ変わらずでした。

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August 11, 2024

今週の相場(8/9時点)

今週のS&P500はほぼ変わらず、NASDAQは0.2%安、日経平均は2.5%安。

米長期金利は3.79%→3.94%、ドルインデックスは103.2で変わらず、ドル円は146円56銭→146円65銭と、ほぼ変わらず。

債券への緊急避難も解消された様子となり、市場は大分落ち着いては来ましたが、月曜の日本株は日経平均が4千円以上の下落と、大きく荒れました。

先週段階で売られていた日本株は、週初から反発してもおかしくないレベルかと思っていましたが、日経平均31000円台まで売られたのには驚きました。

暴落と言って良いほどの下げに関して、円キャリートレードが果たした役割は小さくなさそうです。

安パイだと思っていた円ショートが、日銀の利上げや米国の景気鈍化観測などにより自壊すると、キャリートレードの対象だった米国株がまずは売られ、為替の損失を取り返そうとした空売り筋が日本株の先物売りから暴れまくって現物の投げを誘発するといったメルトダウン現象を誘発しました。

日本発のゼロ金利マネーが、どれだけ世界のバブル的現象を支えていたかが明らかになったとも言えますが、それにしても日本株市場は、歴史に残る狼狽ぶりでした。

7月前半の不思議な日本株上昇が短期的な思惑取引であり、その反動が一気に噴出したとも理解出きそうです。

植田ショックという言葉が独り歩きしているのは、ちょっと彼に可哀そう。状況次第で今後も利上げしていくというのは当たり前の発言でしたが、想定外の株式市場の急落によって、日銀は副総裁を通じて表現を緩和するという羽目になりました。

為替市場では表層雪崩によって、過剰に投機的な円ショートは消えたものの、貿易収支の赤字構造定着やデジタル赤字の拡大、継続的な米国株投資という構造的円安要因は残ります。

また、もう一度東日本震災級の大地震が起これば、市場は円売りとなり、日本企業の海外移転がさらに進むことになりそうです。

コモディティ市場では、金は底堅く変わらず、銀と銅は3%安、WTIは中東情勢の緊張から3%高でした。

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August 04, 2024

今週の相場(8/2時点)

今週のS&P500は2%安、NASDAQは3.4%安、日経平均は4.7%安。日経平均は先週よりも下げ率は小さいのですが、騒ぎは大きくなっています。

米長期金利は4.19%→3.79%、ドルインデックスは104.3→103.2、ドル円は153円76銭→146円56銭。金利は大きく低下し、ドル安と円高が進みました。

水曜日の日銀は、予想されていた国債買い入れ額の減額と同時に、政策金利を0.25%に引き上げる決定をしました。総裁会見も更なる利上げに触れるなど、比較的タカ派的な印象を与えました。

これまで、何だかかんだと理由を付けて決定を引き伸ばしてきた日銀ですが、政界からの後押しによって円安対策に踏み込んだものと解されます。

続いてのFOMC。予想どおりの金利据え置きでしたが、声明では雇用情勢への懸念に最近では初めて言及され、パウエル議長は9月利下げの可能性を示唆しました。

木曜日の米新規失業保険申請件数は24万9000件と前週の23万5000件から増加し、ISM製造業景況感指数は46.8と、節目の50を4カ月連続で下回り、市場には嫌な雰囲気が漂いました。

そして注目の雇用統計。就業者数は11万4000人増と、久々の低水準となり、6月も2万7千人の下方修正。

失業率は4.3%と0.2%悪化し、賃金は前年比+3.6%と前月の+3.8%から低下。

懸念が大当たりし、投資家は一気にリスクオフ気分。FRBは後手に回って利下げが遅れているのではとの意見が急増しています。

CMEのFedWatchでは、年内に3回利下げ(0.75%)という予想が最多の66%になっています。

コモディティ市場では、金銀が+3%、銅が+1%、WTIは4%安。ドル安で貴金属価格は押し上げられ、景気不安で原油は売られたのかと思います。

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