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August 18, 2024

今週の相場(8/16時点)

今週のS&P500は+3.9%、NASDAQは+5.3%、日経平均は+8.7%。

米長期金利は3.94%→3.88%、ドルインデックスは103.2→102.4、ドル円は146円65銭→147円60銭。米金利低下でドルは弱く、円は更に弱いという結果でした。

13日発表の7月PPIは、前月比で+0.1%と、前月の+0.2%より鈍化。前年比では+2.2%で、前月の+2.7%から鈍化。

コアPPIは前月比横ばいで、6月の+0.3%より鈍化。前年比では+2.4%と、前月の+3.0%から鈍化。

14日発表の7月CPIは、前月比+0.2%と、6月の0.1%低下から悪化ですが、前年比は+2.9%と、前月の+3.0%から鈍化。前年比上昇率は2021年3月以降では、初めて3%を下回りました。

コアCPIは前月比+0.2%と、前月の+0.1%より悪化したものの、前年比では+3.2%と前月の+3.3%から改善し、2021年4月以来の低水準でした。

PPIもCPIも全般に予想より低く、CMEのFedWatchでは、9月利下げ確率が100%です。

但し、家賃など住宅費が+0.4%と前月の+0.2%から加速し、CPI上昇分のほぼ9割を占めている点は心配されます。

15日発表の7月小売売上高は前月比+1.0%と、市場予想の+0.3%を上回りました。2か月連続で予想以上の数値となり、米経済のリセッション懸念が相当程度払拭されて株高をもたらしました。

コモディティ市場では、金・銀・銅がそれぞれ+3%、+5%、+4%と堅調で、金先物は最高値更新です。WTIはほぼ変わらずでした。

個別では、ビッグテック系を中心に全面高傾向でした。

テスラが+8%、アマゾン+6%、ネットフリックス+6%など。

小売り系も強く、業績上方修正のウォルマートが+8%、CEO交代のスタバが+26%、ナイキ+12%など。

半導体は、親分のエヌビディアが+19%、マイクロン16%、AMDが+11%などで、SOX指数は+9.8%です。

消費意欲は心配するほど悪くは無い様子だし、インフレの落ち着き具合からFRBの利下げが確実視されることなどが株式市場の反発を後押ししました。

S&P500は最高値まであと2%ほどに迫っていますが、一方の日経平均はまだ11%ほど距離があるのは、為替の影響だと考えられます。

円安の構造的要因である貿易収支の悪化やデジタル赤字拡大傾向は容易には変わらず、基調としては今後も円安だと思いますが、さすがに160円からの「雪崩」の記憶はまだ新しく、急ぎ過ぎの円安が抑制されるとすれば、日経平均の上値は重くなることが想定されます。

いずれにせよ、日米ともに「下げたから上がる」的なインデックスの単純反発は終盤戦で、今後は個別銘柄ごとに投資家の評価が分かれる相場になっていくのがメインシナリオかと思います。

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