今週の相場（10/25時点）

今週のS＆P500は1％安、NASDAQは+0.2%、日経平均は2.7％安。

米長期金利は4.08％→4.24％、ドルインデックスは103.5→104.3、ドル円は149円50銭→152円33銭。米金利高でドル高でした。

米国株は、最高値圏にあるだけに大きく上昇することは難しく、長期金利が4％を超えて高止まりしそうなことも上値を抑制しています。

大統領選まで僅か10日余り。二分した米国では、結果がすぐに決まるかどうか分からず、敗者の暴走も懸念され、不確実性が広がる中で、通常は避難所となる債券がむしろ避けられている心理にも見えます。

ポール・チューダー・ジョーンズもスタン・ドラッケンミラーも債券に弱気です。

コモディティ市場では、金が+1％、銀が+2％、銅は変わらず、WTIは+4％。

昔からゴールドはドルの通信簿と言われており、ドルおよびドル債への信頼低下が感じられます。

個別では決算を出したテスラが+22％と大幅高。最終利益が3四半期ぶりの増益となり、25年の世界販売は最大3割増えるとの強気見通しが好感された様子です。

コンサルティング需要の鈍化で、IBMが8％安。売上が予想以下だったベライゾンは6％安。株式市場は最高値圏ですので、決算ミスは、大きめに売られます。

半導体はエヌビディアが+3％で、SOX指数は変わらず。

選挙間近になり、全般に小幅安が目立つ展開でした。

トランプ、ハリス、どちらが勝っても債務膨張が予想され、誰も「小さな政府」を言わなくなった世界では、茫洋たる不安と、今後の利下げと通貨価値低下による株式への期待が拮抗しているような風景かと思われます。

なお、インド株が調整色を強めているのは、中国株へのシフトと、PERが高いアセットへの警戒感が強まっているからだろうと見ています。