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January 01, 2025

2024年の相場(12/31時点)

2024年が終了しました。トランプ勝利は、相場にも大きな影響を与えました。

今年のS&P500は+23%、NASDAQは+29%、日経平均は+19%。

今年の米長期金利は3.87%→4.57%、ドルインデックスは101.3→108.5、ドル円は144円60銭→157円20銭。為替の世界では、マネーがドルに引きつけられた年とも言えそうです。

2年金利は4.39%→4.24%へと若干下がり、イールドカーブは正常化したものの、金利高と株高が共存している今の相場にはリスクも感じられます。

コモディティ市場では、金が+26%、銀が+20%、銅が+3%、WTIは横這いでした。代替通貨の金・銀は高く、産業需要を反映する銅と原油は買われにくいという結果からは、世界景気は良く無いものの、通貨全般の価値下落が株価を支えたという見方も可能です。

来年のゴールドは、FRBの利下げペースの鈍化等によって今年ほどのパフォーマンスは得られないだろうとの予測が主流ですが、何が起こるのかは全く分かりません。

またビットコインは+120%という驚異的なパフォーマンスでした。

日本では、ホンダ、日産、三菱自が公式に経営統合協議開始を発表しました。

自動車は、日本に残った唯一の世界NO1産業とも言えるので、この成り行きは重要ですが、一番のポイントは、まだ決まっていないということです。3社は会見で握手していません。

経営統合は、あくまでも日産の独り立ちが条件であり、過去の日産の態度を考慮すると、破談ないしは延期の可能性は相当に高いと言わざるを得ず、終わってみればホンダの自社株買い効果だけが残ったというシナリオも有り得ます。

個別銘柄では何といってもエヌビディア。年間で+170%と、300兆円以上の価値を新たに創造しましたが、直近1ヶ月では勢いが鈍って3%安です。

SOX指数も7月がピークで、年後半は9%安と失速。半導体も二極化です。

年間ベースで、インテルが60%安、AMDが18%安と、エヌビディアの対抗となるべき両CPU銘柄は冴えない結果でした。

ビッグテックは概ね好調で、メタが+65%、グーグル+36%、アマゾン+44%、アップル+30%。テスラは+63%。

規制緩和の影響が大きいと思われる金融も好調で、JPモルガンが+41%、消費好調を追い風にアメックスが+58%。

好調米国株の中で下がった銘柄は目立ってしまいますが、相次ぐ事故とストライキのボ-イングが32%安。中国不調のナイキが30%安。

AI期待の剥げたアドビが25%安。強欲を批判されたCVSヘルスが43%安。

結局、よほどのババを掴まない限り、米国株投資は大きな利益を産んだ1年でしたが、その結果としてバリエーションは割高ですし、トランプ効果も相当に先取りしてしまいました。

従って、来年のどこかで大きな調整局面を迎えることへの備えが必要と思われます。

円の弱さについては、日米金利差ばかりが指摘されますが、そもそも実質金利がマイナスなので、保有してるだけで損をするという状態が弱さの本質です。

通貨安という大きなハンデを貰っても貿易収支は赤字基調であり、日銀はなぜか利上げを極端に嫌っており、この構造的欠陥は長期化する可能性が高い状況です。

2025年の相場は、トランプという攪乱要因が大きいため予測不可能ですが、なにしろ彼は戦争嫌いなので、世界を平和にしてくれることを願います。

個人的には、2025年の相場全般について弱気です。この2年間、リスク資産は上がり過ぎましたし、米長期金利の高止まりが大きな懸念材料です。

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