November 23, 2017

東芝株はいくらが妥当か

先週末に東芝が公式発表した、約5800億円(手取りベース)の第三者割当増資。

これによって、メモリー事業の売却無しでも、2018/3時点での債務超過が回避される見通しとなりました。

東芝の債務超過見込み額は7500億円。
5800億円の増資に加えて、当該資金による債務保証の支払いによる税効果2400億円により、700億円程度の期末自己資本残高が見込まれているようです。

新規発行株数は約23億株で、これは既存の約42億株の54%にあたり、希薄化率は35%にもなります。
発行価格は262.8円で、これは直前市場価格292円の10%オフです。

いくら上場回避というプラス面があっても、株数が5割増しになれば株式価値は下がると考えるのが自然だと思いましたが、月曜日の株価は17円(6%)下がって275円でした。

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November 11, 2017

シカゴ筋ポジションは未確認

ベテランズデーの休日のため、CFTCのポジションは更新されていませんが、ざっと今週の相場を振り返ります。

この1ヶ月半あまりで、19000円から23000円へと「電車道相場」で駆け上がった日経平均に変化が訪れました。
(チャートは年初来)
N225ytd11

9日木曜日、AM↗、PM↘と、日中の値幅が860円もの乱高下。
結果、大きな痼りを作りました。

常識的に考えて、この日の上限23382円が当面の高値となりそうです。
この値は、25日平均線からの乖離率7.5%です。

日経平均を長期に見た場合、最高値が1989年の38957円、最安値が2009年の7155円ですから、半値戻しは23056円。
ひとまず、半値戻しのレベルで、達成感と警戒感が強く意識されました。

これだけ日本株のボラが激しくなっても、ドル円は小動き。
114円はやや遠くなっていますが、113円半ばで下げ止まり、という狭いレンジです。

米長期金利は、週間で2.33%→2.40%と上昇したものの、ドルインデックスは94.9→94.4と下落しました。

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February 03, 2017

そろそろ確定申告

昨年分(2016年)の確定申告期間は、2月16日(木)〜3月15日(水)。
還付ケースの場合、一般的には早く申告すると早く戻るので、2月16日をターゲットに作業する意味合いはあります。

納付する場合の期限は3/15ですが、振替納税手続きをすると、1ヶ月ほど遅い4/20の引き落としになるのでお得です。
振替納税手続きは納付期限までとなっているので、3/15までに手続きすれば、今回分から4月の引き落としになると思います。

申告が期限を過ぎてしまったらどうなるのか。

期限後に申告納付した場合のペナルティは、無申告加算税と延滞税(利息)です。

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November 26, 2016

トランプラリーはまだ続くのか

今週のマーケットを振り返ると、ドル円は、先週の110.9円→113.05円と2円の円安。
ユーロドルは、1.059でほぼ変わらず。
ドルインデックスは、101.28→101.5と僅かにプラス。

全体にドル高の勢いは減速しているものの、円安は継続。
ドル円に関しては、国内の逆張り投資家(ドル売り)が多く、逆にそれが「狩りの対象」となってしまったような印象です。

ドルインデックスの週足です。
Dxyk52
過去2週間に比べれば、横這いと言えそうです。

12月4日には、欧州からネガティブなニュースが飛び込んでくる可能性があり、それに備えてポジション調整するなら1週間前くらいから始める、が経験則です。

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November 23, 2016

ダウ初の1万9000ドル超えは正しいのか

リーマンショック前のDOW最高値は、2007年秋の14164$です。
それから1年後、毎日つるべ落としのように下げる株価を見ながら私は、これでもう14000$を見ることは一生無いだろうと思っていました。

リーマンショック前のようなハイレバ投資が出来なくなるのは確実で、そうなれば過去の水準を回復することは不可能だろうと考えたからですが、結果的にはトンデモナイ間違い。
DOWは5年も経たない2013年3月に史上最高値を塗り替え、そこから3年半あまりで更に30%以上も上昇しました。

現在のDOWのバリュエーションについてWSJは、実績PER20.8倍、予想PER17.7倍、配当利回り2.4%としています。

ちなみに日経平均(日経新聞)は、実績PER16.1倍、予想PER15.4倍、配当利回り1.7%です。

米国株式の総時価総額とGDP比較チャートです。
Jikasougakugdpokl54
現在は124%。
ITバブル時の150%には届かないものの、2007年秋の110%より遙かに高い水準となっています。

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September 25, 2016

今週の日本株(9/23時点)

今週の日経平均は、16519円→16754円と、+235円(+1.4%)でした。

21日に公表された日銀の総括的検証は、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」と、複雑怪奇なタイトルとなっていますが、マネタリーベースの拡大が必ず物価上昇をもたらすというリフレ派理論から撤退し、マイナス金利の深掘りも見送り、下がりすぎた長期金利を0%にまで戻しますという、ゴメンナサイの3連発。

事実上、従来路線からの撤退宣言と言えるでしょうが、「撤退」を「転進」と言い換える伝統に基づき、「2%に届かせるまで」を「2%を超えるまで」と変更。
緩和強化と詭弁を弄しつつ、出口議論を永遠に先延ばしできるという、正に日銀文学の神髄を駆使した労作となっています。

とりわけ、長期金利のコントロールは、出来る出来ないの議論よりも、やってはいけないチャレンジ。

理由は、日銀のサイトに記載されています。(https://www.boj.or.jp/mopo/outline/expchosetsu.htm/#wkinqa2

Nitiginn2569874

常に「36度5分」しか示さない体温計など、必要とされません。

自己矛盾を抱えた「転進策」は、長期金利の固定化に成功すれば相場のダイナミズムを奪い、失敗すれば更に日銀は笑いものとなる運命を抱えています。

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September 20, 2016

JR九州がIPO

10/25(火)の上場が決まりました。

独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」が保有する1億2000万株が、一気に売り出されます。

想定価格は2450円で、想定時価総額は2940億円。

今期見込みEPSは239円なので、PER10.3倍。
ちなみに先輩の、JR東、西、東海のPERは、それぞれ13倍、11倍、10倍。
時価総額は、東と東海が3兆円台、西は1兆2000億円ですから、東と東海の10分の1程度になります。

配当性向は3割予定なので、期待配当利回りは2.9%と、まずまずの水準。

北海道、四国と合わせて「JR三島会社」は、そもそも上場が危ぶまれる脆弱体質というイメージがありましたが、短期間でそれなりの優良会社になったのでしょうか。

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August 20, 2016

今週の日本株(8/19時点)

今週の日経平均は、16919円→16545円と、▲374円(2.2%安)となりました。
ドル円は、101円20銭から100円20銭へと、約1円の円高。

お盆期間の円高実現で株も下がったというのが、最も簡便な解釈となりますが、単なる季節的な変化に加えて、構造的な日本株離れも進んでいるようです。

何しろ毎日の話題は、日銀がETFを買うかどうか。

こんな官製相場では将来性はないと見た外資系ファンド等の静かな撤退が始まっており、特段の悪材料もないのにズルズルと下がり続ける銘柄が散見されます。

NT倍率です。

Ntb4563

指数の下げは限定的でも、全体は沈みゆく。
直近1ヶ月の日経平均は▲1.1%、TOPIXは▲2.7%です。

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August 13, 2016

今週の日本株(8/12時点)

今週の日経平均は、16254→16919円と、4.1%も上昇。

下図は、ドル円と日経平均。
N225dy08125

7月中旬以降のN225は為替放れ。
とうとう日本株は為替に頼らずに堂々と上昇する強さを身に付けた、とは思われません。

なぜ日本株が強かったのか。

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July 30, 2016

グラウカスの伊藤忠レポートは妥当か

ショート戦略で有名なグラウカスが、伊藤忠に関するレポートを出し、「強い売り推奨」としました。
日本語版pdfが、ここから手に入ります。

グラウカスレポートのポイントは、3点あります。

①コロンビアのドラモンドJVの減損を意図的に隠蔽

これはコロンビアの炭鉱プロジェクトへの出資で、2011年当時、全体で75億ドル評価の20%、1979億円が投資されています。

2011年は、ここが資源価格のピークと見た海外勢が持ち分を売りに転じていたタイミングで、伊藤忠に限らず、多くの商社が痛い投資をした時期です。

石炭価格は、2011年が128$/トンでしたが、現在は57$。
円に直すと、10240円→5985円と、4割安。

この価格下落をもって、すぐに減損すべきと断定することは出来ませんが、グラウカスは、伊藤忠が2015/3期決算において1500億円あまりの減損を逃れるために、この投資を「関連会社投資」から「その他の投資」に意図的に振り替えたと主張しています。

これに対し伊藤忠は、ジョイントベンチャー契約の見直しが14年度に行われ、行使する影響力が少なくなったための区分変更と反論していますが、会計処理のためにわざと影響力を減少させたのでは、という疑問には応えていません。

なお、翌期2016/3期単体決算において、伊藤忠は本コロンビアプロジェクトに関して465 億円の減損を計上しています。(連結ではBS処理)
目立たない方法により、少な目の減損を出すことで監査法人と妥協した、といったところでしょう。

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